きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

夏祭りビハインド


今年の私の夏休みは9日間。

弊社に夏休み制度がないのは、おもんないおっさんのイキッたギャグより笑えない。しかし休みを取りやすいところだけが取柄の会社なので、我は有給という剣を抜き勝手に夏休みを取る。世のお盆休みに当たるころは仕事のサイクル的に手が空く週なのでちょうどいい。私は夏休みを買う!

会社への止まらない悪態は置いておいて(感覚が昭和なだけで、根回しさえすれば休ませてくれるんだからいい会社かもしれない)、夏休み楽しかったァ。と言いながら、何してたのか思い返しても得に際立った出来事はない。


正門のオンナ(通称くま)がサマスペに入るの見送りに行ったことと、実家で大人5人子ども3人分のごはんを一度だけ作ったことくらい。あとは毎日ぬる~っと起きてボ~ッとして、サマスぺのレポ漁って気が向いたら自炊、夕方早めにお風呂に入って、サマスぺのレポ漁ってテレビ見て寝て…の繰り返し。

最終日になって家中掃除して汗だくのヲタク、ソレ、ちょっとずつ毎日やればよかったんじゃね?

真っ当な考えに秒速で「できたらやってるやんなぁ~」と心の正門が微笑んでいる。そうやねん、まっさん…!


取り立てて何をしていたかも思い出せないような緩い夏休み最後の夜、涼しくて窓を開けていたら秋の音がした。夏ももう終わりかあってうれしいような寂しいような。暑いの苦手なのに、夏が去ってしまうのはいつだってちょっと寂しいな?

でも実は私の夏、まだ終わっていない。『関西ジャニーズJr. Summer Special』通称サマスペがあと1公演だけ待っている。ラス1!

このラス1は何よりも最初から決まっていた夏の予定。ビバ局名義!ビバ紙チケ!ビバコビバです!このご時世に、奇跡といえば大袈裟かもしれないけれど、単番続きの今年を思えばやっぱり奇跡じゃね?の2連番。くまとサマスぺに行くです!!

ということで夏の延長戦を前に、サマスぺを通って感じたことをまとめておこうと思う。







こんなにも、ただただ楽しいだけの時間が流れることはどれだけ贅沢かと思い知る。好きになったグループのライブってこんなにも楽しかったかな。その感覚は2年前に置き忘れてきてしまったよ。

好きな人たちが“今”見せたいと思う世界に直接浸ることが、今の世界ではなかなか叶わない。どこに行っても何かが足りないとか、何かが気にかかるとか、そういうことが多い。そんな中でサマスぺは、私に光だけを当ててくれたものだった。

Aぇ! groupをちゃんと見始めて1年半くらい?かな?最近、濃度が濃すぎてもっともっと随分前から見ていたような気さえするけれど、それはこの1年半、Aぇが加速度的に成長し続けてきたからこその感覚かもしれない。


初日の高揚感、答え合わせのように公演を見られた2回目。そして結構大きなことなのが、友達がみんな行けること。

サマスぺのどこを切り取っても違和感なく「楽しい!」しか存在しない。なんだよ~人生のボーナスかよ~マリオのスター使ってんのかよ〜!!


Aぇがみんなで案を出し合って決めてくれた「夏祭り」というテーマ、呼応するセトリや衣装や演出。メンバーそれぞれが今までやったことのない新しい役割に挑戦したというのも新鮮で、確かに私が初めてAぇに会ったドリパビや配信で見てきたライブとはなんとなく雰囲気が違う。

なんだかすごく一貫性を感じるんですよね。筋が通っていて、まとまっている。

何でも筋はきっちり通したい昭和生まれ平成育ち働きマンの残党は、筋が通ったものが好きなので。今はもう働きマンじゃないけどね、のんびりしたもんです。


メンバーの新しい挑戦、リチャ末の振付・構成、まっさんの衣装が今わかってることかな。あとは入場すると流れている佐野作のFirebird盆踊りver.!佐野ォォ…あんたすごいなァ、さすが…!そう言われればAぇTVのBGMとどことなく雰囲気が似ている。

私が感じている一貫性はリチャ末が構成に携わっている賜物ではないだろうか。雑味がないというか、純度が高いというか、むだなものを感じないというか。Aぇだけじゃなくて、マッタンとボイビも出ていて「関西ジャニーズJr.」の括りでのライブやけどバラバラじゃないし、寄せ集めじゃない。ちゃんとみんなでまとまってる。つ、強い、、!

リチャが振りをつけていたBrave SOULが今回の根幹、軸を成すものではないかなと私は思っているのだけど、素晴らしいもんね、ブレソル。フォーメーションもパフォーマンスも研ぎ澄まされた感じがする。人類みんな見るべき、人類皆ブレソル!!さぁ!今こそジャニーズJr.チャンネルで!!!大倉くん!!!!!!!!!!(偉い人名指し)


今回の衣装、まっさんが担当したというのは結構な衝撃を受けた。まっさんと衣装は私にとっては割とイメージが遠かった。琵琶湖の端と端、奈良と神戸くらい遠かった。そんな遠くないか?近畿的には遠いよ?知らんけど。

オープニングの新衣装、確かにいつものようにザワデザインっぽくはないと思ったんよなぁ。形とか色味の合わせ方とか。まっさんでしたか…!いいよいいよ、好きよ新衣装。初見でかわいいな!って思った!なんか、大正っぽくない?わかるかな?わからんか??

ちな、大正は時代ね(ちな、て)。


大晴くんや小島は何をしたんだろうな、早く答え合わせがしたいな〜!!



サマスペを見て感じたことのひとつが、Aぇ! group自体がグループとして1ステージ上がっているということ。

一体感とか意思疎通している感じが今までよりも増している。呼吸が合う中でみんなのびのびしていて、頼もしい。なんだなんだ!一段とかっこよくなったな!!!?聞いてないよ〜!!SUKI!!!!!!!!!!!!!!!!!!


グループとして、バランスがどんどん良くなっている。個々のスキルが上がっているのももちろんあるけれど、それに加えて自分を見せられる親しさとか、お互いの間の信頼関係とかそういうものが膨らんで、平たく聞こえるけど「分かり合えてきた」という感じ。少しだけ無理して組み合わせていた継ぎ目がカチッと音を立ててきれいにハマるような、そんな印象。

だから見てる方にも安定感があるし安心感がある。こんなの安心安全のAぇ! group!ジャン!!


「関西ジャニーズJr.としての公演を見てほしい」ってみんなが異口同音に言っていたものを見事に成し遂げている。Aぇと関ジュたち、じゃなくて、みんな一致団結しているというか。ちっちゃい子たちのフォローをしているのも微笑ましいし、マッタンとの絡みも楽しくて好き。マッタンはみんな良い子やし、個々のパフォーマンススキルも高い。だからずっと楽しい。

それを先頭で引っ張っているAぇ! group、頼もしいなあ。大晴くんもめっちゃがんばっていて、それはまた別で書きたいと思うのだけど、ボイビに向ける眼差しのやさしさったらないので真空パックに詰め込んで持って帰りたいですね。

もうとっくにAぇのこと大好きなのに、どんだけ大好きになってしまうんだろうなぁ!!大の字!!!





正門担のくまが松竹座に入った日、冒頭にも書いたけれど夏休みだったのもあって見送りに行った。

567コノヤロー!が拡大していて大変な中なので、自分は公演に入るわけじゃないし行かなくてもよかったのだけど(くまにもほんとに来るのかと3回は聞かれた)春に傷を負った(とか書くと本物の熊みが出てくるよね)くまの、そのトラウマが結構深くて不安げだった姿をずっと見ていたのもあって、対策をちゃんとして行くことにした。


本当に自分は公演を見られるのかという疑心暗鬼。私がくまの立場でもきっとそうなると思う。もっと拗らせてるかもしれない。そんな深い傷だったので彼女の警戒心は相当に強かったし、そこを出来る限りノー天気に楽しい方に引っ張るのがヘラヘラしている私の役目なのかな?と思っていたところもあった。

あんなに楽しいサマスペやから、早くくまにも見てほしかったし感想を語り合いたかったし、私はアホなのでうっかりえげつないネタバレを炸裂さして切腹どらやき献上したりもしたけれど、楽しんできてくれたらいいなぁ、ガチャも好きなの引いたらいいなぁって思いながらソワソワしてるくまを見送った。

アイドルに対してだけじゃなくて友達にも婆なのよ。もうちょっとでポチ袋握らしそうやったわ。


終演後出迎えに行くことにした婆、頼まれて水を買って松竹座の前で待ってんのは婆どころかマジで彼氏じゃね?みたいな感じやったけど、この時買ったクリスタルカイザーが謎に700mlで今でも語り継がれる珍事件となっている。

700て。なんかデカいな?とは思ったけど700もあったとは。自分で持ってくのなんて350mlなのに、なんでソレ?


日が落ちたばかりの薄暗闇、松竹座を背景に駆け寄ってきて笑うくまは楽しかったんだって一目でわかる顔だった。本当にキラッキラ笑っていた。

終演後に会うことなんてないので、そんな顔見たのが初めてだった。たとえば同じ公演に入ってたとしたら自分も同じなのだから気付けないそのキラキラは、「笑顔に勝る化粧なし」というあの言葉を体現するような、ジョバネルが旅した銀河鉄道の星空のような、そんな美しいキラキラだった。


私にとっては奈良から松竹座は多分、よく行くどの現場より近い。近いし今回は複数回入れている。そして関西の現場の多ステ主義だって関わらないけど知らぬ間に見慣れてしまっていた。だからこそ、現場で流れる時間の特別感とか尊さをガツン!と感じさせるには充分な友人の姿だった。


今は現場はいつなくなるかわからないし、自分が好きなアイドルに会えることは奇跡の積み重ねの上にある。

自分が元気なこと、出演者が元気なこと、交通が滞っていないこと、お天気が大丈夫なこと、お仕事や家族のことや、そもそもチケットが手元にあることも。

たとえ公演数が多くても、大切な「1回」「1回」がそこにあること。私はそういう感覚でヲタクをやってきたつもりやったけど、ちょっと麻痺していつの間にか忘れてしまっていたかもしれない。

アイドルに会えることが普通な自分にはなりたくないかな。

キラキラしたくまを見ていたらそんなことを思ったし、何より、自担に会えた人はあんな顔をして笑うんだなあと、ものすごくほくほくした。みんなかわいい顔で出てくるんだなぁ。

お節介で会いに行ったようで、あの光景を見るために、自分のために行ったのかもしれないなと思う。





そんなこんなで書いてる間に、明日がとうとう私の夏祭り最終日です。書き始めてから今日まで、ワクチンの2回目の接種があったり副反応で思ったより長く寝込んだりで前日になってしまった。

日が変わったので当日ですね、得意の。


今年も夏が終わる。あ、けど、24時間テレビで関西ローカルの奮闘を見届けるまでは夏かな?いうても、あと3日。そろそろ森山直太朗の名曲ダウンロードしとくか?


夏が終わるその前に、私も友達もみんなあのキラキラの顔で夏祭りを楽しみたい。2021年の夏祭り最高だったよなぁって言い合う日に、明日はなる。