工事現場、踏切、みつばち。危険な場所やものは黄色と黒で知らされるのが世の常。注意喚起、警告の配色。ちなみに黄色と赤だとラーメン屋さんとか某貴族もかな。飲食店の回転率が上がるらしい。知らんけど。
うちわだって黄色地に黒い文字が一番目立つよね！？と友人と答えを導き出し、私は注意喚起の配色で阿部さんの「お誕生日おめでとう」うちわを作ることにした。
なんせ目立ちたい。見つかりたい。
ファンサがほしいというより、「おめでとう」と祝いたい。デン！！！とガチめに寿ぎたい。それを見てほしい。ファンサがほしいとちょっと違う。ちょっと違うけど、まあまあおんなしようなもんやな。
心の渡辺が「この承認欲求の塊が！」って言ってくる。静かにしてください。
もし自力で阿部誕（阿部さんのお誕生日公演のことをこう呼んでいます）が取れていたら、いつメンに2枚ずつ持ってもらって8連のうちわを作るのが夢だった。それは叶わなくなってしまったけれど、なんとか阿部誕に入れることになって、おかげさまで当日隣には渡辺のオンナことくまがいる。お祭り好きのくまが一緒に持ってくれるというので、大感謝で4連のうちわを作ることにした。
ヨシヨシ！おたおめうちわ、いざ作らん！と思ったものの、黄色いうちわが売ってない。100均何軒回ってもない。
ダイソーよ、ちょっと前までは売ってたやないか…。セリアにはなぜか緑とか青い地色のうちわが売ってあった。いや、新顔やんけ。
でも黄色はない。な！い！
ハンズで買ったらどうかと言われた日、私は奈良に1軒しかないハンズにたまたま行っていたのに、そんなこと思いつきもせず帰った。ハンズ遠いのよ…黄色…諦めるしかないんか黄色…
阿部誕前最後の休み、もうここになければ終了、という廃墟みたいなダイソーに寄った。ていうかその時点で、阿部誕に行けることになって2週間経ってるからね…そもそも早くから動き出さないのが悪い。ハイ。
廃墟にある？廃墟にはなくね？と思ってた廃墟で（廃墟廃墟うるさい）、なんと！とうとう出会えた黄色！！ヒャフ！廃墟しか勝たん！！！！！！！！！！！！！
3枚しか売ってなくて、必死になってガツガツ全部手に取る私を見た妹は引いていた。残り1枚は白地のうちわを買って、黄色いシールを貼ることにした。血眼のハンドメイド。
とにかく視認性の高さを求めた結果、字は大きくしたい。席はどこかわからないけど、たとえ遠くても一瞬で見つけられるような、そういうのがいい。4文字は無理やけど、1枚に2文字、なんとか8文字までで収めたい。
そうなると「誕生日おめでとう」は無理なのである。8文字やで？2文字ずつうちわに入れればいけるジャン？とお思いかもしれないが、頭に「阿部くん」をつけたい。その日誕生日なのは阿部さんしかいないのだけど！だけどつけたいの！！！！！
それによってできたのが、こちら。
おめでとう、は入らない。
おたおめ、じゃなんかわかりづらい。
なのでハピバ。
ちょっと軽いけど、まあいい。
視力両眼1.5の阿部亮平さんの目に飛び込め！このうちわ！
話逸れるけど、阿部さんって明朝体っぽくない？
うちわの文字は会場が広いほどに、とにかく太めのゴシックが見やすいだろうと思うのだけど、無意識に明朝系のフォントを選んでいた。
だって「ぽい」んだもん〜！阿部さんも天気予報でレタリングするとき明朝系だった覚えがある。
うちわはいつも通り、マリメッコたんのバッグにぶっ込んだ。うちわ、重かった。物理的に重かった。肩外れるかと思った。 4連のうちわ持とうなんて言い出したやつ誰やねん！（おれ）
ほんで、うちわこれだけちゃう。ほかにも入ってる。
制作開放で入れることになった昼公演で使う1人用の「おめでとう」うちわ（1人用もある）、使うかわからないのに毎回必ず持ってきてしまう公式の顔写真のうちわ。席が近かったら使いたいアレやコレ。名古屋で使わなかった秘蔵のあいつ。
「腕、2本しかないのに」ってくまと言い合って泣いた。
⁂
さて、27日夜公演。同行させてもらったのがとてもよく見えるお席で、私、足が震える。梅子良席足震えがち！（それな！）
お昼は天空で、それはもちろん入れたことが特別でめちゃくちゃうれしいからいいの。ていうかお席はどこでも楽しいしどこでも最高なのだけど、天空から9列目は高低差で耳キーンなるやーつ。
上手側バクステ寄りの9列目。その角度は名古屋で入った席とほぼほぼ同じ位置だった。1万席以上あって同じ画角！？こんなにもきれいに再放送されることがあるのかというほどに既視感があって、めちゃくちゃおもしろかった。
思えば、これが全ての始まりでもある。
ライブ後半で、私から見て左前のリフターに阿部さんが来るのがわかっている。おそらくチャンスはそこ1回。
阿部さんは外周回る時は下手が多いので、あんまり上手に来ない。とはいえ、ほかの時にも回ってきていた記憶があるから、もしかしたら早めに見てもらえたらうれしい。でも止まることはないから、多分あの時しかない。
もう予習完璧かよ。
そして、やっぱりそこだった。
ライブのラストスパートと呼ばれる部分の始まりかな、『BLACK GOLD』で1人ずつ会場に現れるターン。てかあの演出すごいよね。あんな広い会場に、ピンスポでメンバー1人しかいないなんて贅沢ゥ！デビューしたなー！！
ブラゴの自分のパートで、目の前の外周に現れた阿部さん。この時点で0ズレ。列数多少違うだけで、予想以上に名古屋と同じだった。この贅沢者！私！肉眼で見れる距離で自担歌ってるうれしぃいい！！
相変わらず小顔でスタイルが良くて、いつ見てもびっくりする。丸っこい髪型は美スタイルが際立ってなお良い。とにかく素敵。素敵の具現化。素敵爆弾。
0ズレで、スタンド席の方を見て歌ってる阿部さん。なんか目が合った気もするし、ん？うちわ読んでる？？これ、読んでるな？？？という体感があった。そして、そのまま自分のパートが終わってはけていった阿部さん。
なんでもええけどかっこええな…かっこよすぎて読んでたな、みたいな感覚は秒で忘れた。
ブラゴも後半、いざリフターの陣！
とにかく左前方の迫り上がるリフターに全力で熱視線を注ぐヲタクこと私。その視線の熱でラーメンも沸きそうである。みんなそこにカップヌードル並べといて。
ブラゴの時のリフター、あれなんていうの？重心定まってなくてスタイリッシュなコマみたいなやつの上に乗っていて（ナニソレ）、自分でバランスを取る感じなんやけど、見るたびにさすがSnow Man！ってなる。体幹がしゅごい。
阿部さんはそのコマみたいなのをガックンガックン動かすのだけど、それは人によって違うらしい。阿部さんのしか見たことないから、比較できないけれど。遠くても阿部を見てきた実績しかない近くのメンバーより遠くの自担、自担ロックオン体質の我、阿部さんの体幹ヒャフ！
曲がブラゴからメキホに移り、リフターの胴の部分に炎の映像が出ている。あれめっちゃ燃えてるよね。なんかずっと明るかったもん。
私からすればお隣のエリア、リフターから見れば正面のスタンドを見つめてファンサを繰り出している阿部さんの横顔がきれいだった。ブラゴ、メキホがかっこいい曲なので雄みのある阿部さんのファンサを延々見ていた。ちなみにかわいい曲の時のファンサはニコニコしている阿部さん。
（と言いつつファンサする時は、いつも少し雄みあるよね）
私阿部さんの横顔大好きなので、あれ一生見てられるんじゃないかな…好kちゃうねんちゃうねん！終わる！メキホの前半終わったらリフター下がる！私のうちわ見つかってくれ！！
と思う反面、うちわに必死になって阿部さんの記憶薄れんの嫌やな、こんな近くで見ているのに？しかも #前髪を上げた阿部 やで？と妙に冷静な自分もいた。そしたら楽しくなっちゃって、ちょっと半笑いみたいになった覚えがある。なんにせよキモめトッピングマシマシという風情。
ハァ、そろそろリフター下がるか。ここまでか…と思った時、阿部さんこっち見た。こっち！見た！！ｷﾞｴｴｴｪｴｴｴeeeeeeee
私の記憶にあるのは、阿部さんがうちわを見て「👍」ってしてくれたことなのだけど、くまが言うには「👉」で4連のうちわをピーって辿ってくれたと。
（あとから話を聞いてくれたいつメンの佐久間さんが、「すごいよ！それもう👉でも👍でもどっちでもいいよ！」って言ってくれたのすごいかわいくてうれしかった）
マジであそこで時が止まってしまってぜんっぜんわかんないけど、確実に自分が目が合ってる感覚はあって、「÷83○<=〒97(＊€2%！？」ってくまの方見たら、くまもこっち向いて目ぎらんぎらんしてたので、は！！やっぱり私たちだ！！！！！！って確信を得て…私は…涙を流したりキャー！って言ったりもせず、腹を抱えて頭を垂れた。
なんで。
あのね、あまりにもうれしくて、そして「こんなギリギリに届いた！！！？」って、うれしいを上回る衝撃で、なんというか鳩尾にパンチくらったみたいになったんですよね…。衝撃と余韻で頭を上げられなかった。客席で腹を抱えて苦しむ緑の服のヲタクは、喜び方が独特すぎてまあまあやばい。
⁂
大阪でのスノマニを終えて、30代社会人の日常に戻った月曜の夜。余韻ひったひたでCDTV待機しながらくまとLINEをしていた。余韻でコットンパックできそうだった。
それでね、この阿部さんが気付いてくれた話をまたしていて、「ブラゴで出てきた時、阿部さんハピバのうちわ読んでたよね」という話になった。そうそう読んでた読んでた、と、そこでくまが気付いた。
「てことは、私ら焦らされてたな？」
！！！！！？
お 分 か り い た だ け た だ ろ う か 。
（怖い話のやーつ）
ここからは、2人で繰り広げた推論ですが。
阿部さん、読んでるの。このうちわの存在に気付いてると思う。だって私もくまも見た限り周りに何連もなってるようなうちわもなくて、ほんでその辺りには阿部担もいなかった。そういうエリアあるよね。謎の偏り。
その上、工事現場、踏切、みつばち。警告色の再放送ですが、こんだけ視認性を求めても、見やすい気がしていても見つからんもんやな〜と思っていたあの時の私！ちゃうねん！！
完全に泳がされてる！
阿部やってんな！！！！！！！
だってあんな絶妙なタイミングないで！？リフター降りるほんと直前だった。もうこれは見つけてもらえんかもしれん、と腹を括った。
やってるわ。やられたわ。
この結論に達した私、家にいるのに動悸息切れ救心救心！みたいになってしまう。
やだーーー！！めちゃくちゃ賢いーーー！！！！！！
すっ！！！すきー！！！！！！！！！！！！！！！！
知らんけどさ緑の服着たオンナの熱視線は完全に顧客やよね（顧客）。知らんけどさ。こういうこと起こってもおかしくない。うわ〜なんなのなんなの、阿部さんすごすぎない！！！？
数年前のキンプリコン、スタトロでやってきた永瀬廉ぴさんがマイメロうちわの女の子を泳がして、最後の最後にハート作ってあげたのを見た時は「永瀬やってんな〜」とニヨニヨしたものだけど、自分がやられるとなると衝撃すごいよ。
衝撃に備えろよ！
無理やろ！！
ハーーー、アイドルってすごい。森林伐採を冠するアイドル、さすがすぎた。
信じるも信じないも、あなた次第…ちゃうわ私次第です。
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どえらいものを浴びてしまって、阿部10！が阿部10億！！無量大数！！！無限！！！！！！みたいになってる今日このごろですが、あ、「阿部10」は好きのキャパ、基本は10まで。「阿部7大晴3」みたいに使ってるんですけど、阿部無量大数です。小学生男子か。
ねえねえ1無量大数＝10,000不可思議なんやって。今「無量大数」を検索して知った。不可思議って初めて知ったナー！かわいいよね。これから使おう、阿部7億不可思議です！！！！！とか。
ここに書いた話は別に阿部さんに答え合わせした話ではないので（できるもんならさせてくれ）、思い込みといえば思い込みやし、それでいい。ヲタクの思い出は事実と思い込みと紙一重なので。
でも隣の友達と一致するこの見解、信じたいし信じる価値がある。
阿部さんに気付いてもらえたことがうれしい。えっとね、究極はその場にいられれば、気付かれなくても目の端に捉えられるだけだってよかった。背景の一部に存在するのだってよかった。
でも、気付いてくれたんだっていうお返しをもらえてしまったことは、世界であり、地球を抱きしめるでしかない気持ちであり、1127億不可思議の恋。早速使った。
アイドルを応援していて、本人のお誕生日当日におめでとうの気持ちが直接届くなんて奇跡。元を辿ればただその場にいてお祝いしたくて、喜んでほしかっただけやけど、それでもやっぱり、気付いてくれて本当にうれしかった。
ヲタクとして事あるごとに思い出すような、一生の宝物だと思う。
お誕生日おめでとう、阿部さん。
ありがとう、阿部さん。
私の自担、やっぱただもんじゃない。
