きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

この夏いちばんのヒロイン


大晴くんのことを「この夏いちばんのヒロイン」と言ってくれたのは、山本千尋さんだった。

『埼玉のホスト』の制作発表のときで、思い返せば7月。まだ暑すぎる夏が始まったばかりのころ。


この夏、大晴くんは『埼玉のホスト』通称タマホで、キセキという植物としか喋れない美青年を熱演し、時を同じくして7月から9月、朝8時からのど真ん中バラエティー『ラヴィット!』のシーズンレギュラーに抜擢された。


あまりにも福本大晴の夏だった。

福本大晴の夏すぎてしまった。


今更ながらの、夏ロス。





タマホでは、名前が主演の山本千尋さんの次、2番手にくるようなキャスティングで、情報解禁時、本当にびっくりしたのを覚えてる。深夜枠のドラマとはいえ、先輩のバーターでもなく自担が2番目に名前のくる役をするなんて!?

そんな日が来るなんて、まだ想像したことがなかった。


舞台は埼玉・鴻巣にある、潰れかけのホストクラブ「エーイチ」。ホストクラブという名のスナックみたいなエーイチ。スナックでも言い過ぎかもしれない、溜まり場みたいなエーイチ。

大晴くん演じる植物としかしゃべれないキセキがエーイチを立て直すために現れたゆりかさんと出会い、スカウトされてホストになって、主役のゆりかさんに淡い恋心を抱いてみたり、仲間のホストたちと関わる中で成長していく青春群像劇。

新しい出会いと経験でキセキが変わっていく姿は、間違いなくヒロインそのものだったと思う。


タマホには、ラヴィットのオフロシュランを見たプロデューサーさんがキャスティングしてくれたらしい。ギャグやなんやとガチャガチャしている、レギュラーといっても過言ではないオフロシュラン。


「『怖いもの知らずな人だな』という第一印象だったんです」

そんなプロデューサーさんのインタビューを読んで、怖いもの知らずwwwwwwwwwと爆笑したけど、

「この人が植物としか話せない役をしたらどうなるか興味が湧いた」
「何よりキセキは愛されなきゃいけない存在だったので、しっかりとみんなから愛されるように演じてくれるかもしれないという期待も込めてキャスティングした」

とも書いてくれていて、とてもうれしかった。


実際のお芝居のことも、

「台本を読んで、どう表現すればいいかをインプットして、それを自分のものにする過程が抜きん出ている人」
「きっとお芝居に対して忠実で真面目じゃないとできない、お芝居が好きだからこそできたのかな」

などと言ってもらっていて、私の頭に浮かんできたのは、やっぱりグレショーでの奮闘で。


目の前の役に体当たりで挑戦して、うまく進めなければ違う角度からアプローチして。頑張ることを諦めず、間違うことはダサくなく、そんなふうにして全力で懸けてきた一歩一歩が実を結んでいるんだなと、とても満たされた。私が。


実際に、キセキはすごくかわいかった。

エーイチを立て直すために現れたコンサルタントのゆりかさん(山本千尋さん)が、駅前で人とぶつかってすっ転ぶキセキと出会ってホストにスカウトする。そのときキセキは野菜をぶちまけていた。かわいい。

埼玉のホストたちに愛されかわいがられているうちに、伏せ目がちだった視線が上がって、人の顔を見るようになっていくキセキはあまりにも瑞々しかった。


テレビの画面の中に、1人アップで映って台詞を言っている大晴くんがいるのはとても新鮮で、なんだか不思議な気持ちで。

大晴くん自身は人が大好きなわんこみたいな子で、ガンガンに人と目を合わせられる陽キャ(だと私の目には映っている)なので、テレビの中にはちゃんと役として生きる、どこまでも内気なキセキがいた。


「台本に書いてある情報を拾って、人格を作っていく」

「演技のプランは2つ考えておくことを自分に課していた」

インタビューで、そんなことを話していた大晴くん。それはグレショーで舞台をつくる中で学んだことであり、ゲキカラドウで映像のお仕事をした経験から生きたものであり。見て学んで教わったことをちゃんとこぼさずに持っている、私の大好きなアイドル。


大きな目で感情を訴える姿はあまりにもキセキで、成長して変わっていく姿がかわいくて愛しくて、本当にヒロインが過ぎていた。





私は元々ラヴィットが好きで、だいたい毎朝見ている。だから大晴くんが7月からのシーズンレギュラーに決まったときはすごくうれしくて。

ラヴィットに出れるなんて、大抜擢が過ぎる!!

シーズンレギュラー発表前に出たシルエットが大晴くんのアー写なんじゃないかと噂になった時点では、そんなうまい話があるはずないと謎に信じへんかったけど。失礼か。


この夏は、水曜日がくると「すいすいすいようび!」と浮かれていた。30代会社員がなに言っちゃってんのよ。

水曜日、しんどくないです?私にとっては週の真ん中、折り返し、まだ今日入れてあと3日も働かなあかんのか…もうすでに今日入れて3日も働いてんのに?の、絶望の日。ホンマは木曜がいちばんしんどいが。


そんな絶望の出勤前、朝8時から自担がテレビに出てくれる。これはなかなか手厚い人生の福利厚生。

「今週はこんなお洋服かあ」「こんなん紹介するんかあ」とニヤニヤと出勤、昼や夕方にJr.公式があげてくれるオフショットを見てニヤニヤと働き、帰ったら見られなかった部分を見てニヤニヤニヤニy大体機嫌良くニヤニヤと過ごせた、この夏の水曜日。

嫌なことがあっても、(朝から大晴くんかわいかったしな)で、なんとかなった。尊かったァ。


前からオフロシュランに出ていたり、スタジオにもゲストで呼ばれたりしていたラヴィット。

そのおかげか初回は緊張しつつも楽しそうで、台本に「ラヴィットファミリー」って書いてあってうれしい、そんなことも実際に出たときかブログか何かで言っていた。かわいい、かわいい!!ちいかわよりかわいい!!!!!!!!!(知らん知らん)


関西でお仕事していて知った甘いスイーツを紹介し(カワイイ)、ジャンボリミッキーを2列目で全力で踊っては芸人さんたちの中でキラキラのアイドル力を見せつけ(カワイイ)、

足ツボマットの上でしっぽ取りをしたときは痛いくせに涼しい顔で無双し(カワイイ)、マリカー普通にうまくてこっちがびびり(カワイイ)、

さらば森田さん、見取り図盛山さんとサ・カイロウズというバンドを組んでハイロウズの曲でベースを披露し(カワイイ)、食わず嫌い王のパロディで嫌いな数の子を食べ(カワイイ)、

オフショも毎週毎週かわいくてぇ…と、自分の旧ツイートを見返して挙げてみただけでもこんなにある。毎週毎週よくもまあこんなにかわいいをお茶の間に届けてくれたもので…。


卒業制作で見取り図兄さんと一緒にCreepy Nuts先生の『のびしろ』をしたい!と8月末に宣言した時は、あぁもうあと1ヶ月なのかと寂しく思ったものやけど、その辺りのブログで本人が爆裂にラヴィット終わるの寂しい情緒をのぞかせていて、私は「よしよし、がんばりなぁ」とおばあスイッチ(ただ孫を見守るだけのおばあちゃんのスイッチ)が入った。


9月27日、大晴くんのシーズンレギュラー最終日はちょうど休みを取らなあかんタイミングやったので、ッシャアア!!と休んでリアタイした。

最後だと思うと、さみしい。けど、こういうのは終わりがあるからいいんだよなとも知っている、それなりの歳の人間としての謎情緒。


その日最後の『のびしろ』披露では、練習風景とかインタビューも併せて10分近くの時間を大晴くんにくれた。ラヴィットやさしすぎィィィ


そんなのびしろが、すごくすごく良かった。

明るく染めた髪色に上下白の衣装が映えていて、かわいい。歌、たくさん練習したんだろうなぁ。しかも歌だけじゃなくて曲後半にはベースも弾いてくれて、ナニコレ福本大晴の全部載せやんこんなん!!?


この夏、私が見ていた大晴くんはドームで多くのJr.を引っ張ったり、ドラマに1人で出たりと後ろを牽引するように自分の道をずっと走ってる人やったけど、こののびしろのときは“少年”だった。

水曜レギュラーの兄さんたちやアッコ姉さんに囲まれて、のびのびとやりたいことをやっている。その姿がなんだか新鮮で、そして愛らしくて、ラヴィットの包容力はもちろんやけど、大晴くんが持ってる天性の愛され力とか人柄が、その空気をつくったんだろうと思う。

ただ彼を応援してるだけのヲタクやけど、純粋にうれしくて気付いたらちょっと泣いてた私、相当キモくて誰にも見せられない。


同じ日の晩、ヤンタンがすえちぇだった。

朝東京、夜大阪。大阪と東京を文字通り行ったり来たりしていて、お尻がそろそろ擦り切れないか心配。

大晴くんがラヴィット最終日だったという話をしていて、MCの川島さんから「大晴、3ヶ月間ありがとう」とお菓子をもらったそうで、すごく感激していた。

そのお菓子は忘れられない味、甘かったと笑っていた。

ラヴィットは「学校みたいだった」とうれしそうで、東京にも“居場所”が1つできたんだなぁと微笑ましい。「自分で言うのもなんやけど、ほんとにみなさんに愛してもらいました」なんてことが聞けるのは、ヲタク冥利につきる。


きっとまたゲストで出る日があるから、その日を心待ちにしていたい。

(って書いてからだいぶ経ち、先週金曜日に出てましたね…おかえり!)





タマホやラヴィットだけじゃなくて、毎週月曜のおは朝や、一時期出てなかったぶんヤンタンにも頻繁に出ていて、『神業チャレンジ』『小5クイズ』(放送遅れたけど)、さまざまな番組で大晴くんを見る機会があった夏。


ラヴィットもタマホも、それに限らずこの夏立て合ったものたちの全てが、紛れもなく大晴くん自身が積み上げたものの先で、その手で掴んだもの。自担が誇らしく眩しい、ヲタクとして最高の夏をもらった。


あまりに福本大晴の夏を味わった。楽しかった。酷暑酷暑と気を抜けば体調を崩しそうな日々を通り抜けられたのは、自担の力が大きい。