きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

いつだって努力の天才を愛して


私には今、「自担」は2人いる。阿部さんと大晴くん。そして、「推しメン」が1人いる。乃木坂46山崎怜奈ちゃん。


山崎怜奈ちゃんは、TOKYO FMで帯のラジオをやっている。『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』、月曜から木曜の13時から2時間。

クイズ番組にもよく出ているから、阿部担さんや福本担さんは見たことあるかもしれない。



最近ツイッタランドで突然推しメンの話が多くなって謎だと思うので、推しメンの話をまとめておく。





私には、ぬるっと乃木坂46のヲタクをやっていた時期がある。2013年の終わりから4年ほど。これまでの人生で女の子のアイドルにハマったのは唯一この時だけ。

きっかけは言わずもがな、やばみ辰巳雄大担のあの人なのだけども(誰かわかった人は奈良梅子検定3級)(人生のなんのタシにもならん検定)、このヲタク人生の中で異素材のチュールみたいなあの4年間は私の世界を広げてくれたし、チュールいうてもニャンさんのごはんではない。布の方や。


今は芸能界を引退してしまった1期生の橋本奈々未さん、2期生の新内眞衣ちゃん、山崎怜奈ちゃんが好きだった。ななみん、まいちゅん、れなち。3人までは単推しってどっかのばあちゃんが言ってた。


握手会、舞台、ライブ、いろいろ行った。魂がヲタクなのでどこに行ってもフッ軽。

握手会はすごい。アレは貴族の遊びやで。どハマりすると命が危ない。私は貴族じゃないので水辺でパシャパシャしてた程度やけど、それでも同性のヲタクってとても喜ばれるので、こちらが思うより遥かに親しみを持ってもらい、ちょこちょこ通ううちに顔も名前も覚えてもらったりして。アイドルと近距離で話せる桃源郷、マジもんの桃源郷


ななみんは卒業とともに引退してしまい、私の中で伝説のミューズになった。あの人はマジで美だった。今も大好き。まいちゅんは私が乃木坂を離れるまで圧倒的推しメンだったけれど、結局、遺伝子レベルで刻み込まれた嗜好に抗うことはできず、王子と出会った電撃をきっかけに主戦場がジャニーズに戻ると、自然と見る機会はなくなっていった。



今回の本題。山崎怜奈ちゃん、通称れなち。

れなちを好きになったのはいつごろだったか、ツイッターで確認したら2016年らしい。私は本当になんでもツイッタランドに書いてんな。


乃木坂46時間テレビ』っていうマジで46時間ぶっ通しでやったネット配信の番組がきっかけ。

その前から、お顔がかわいくて好みだなあってうっすら思ってはいたのだけど(つり目の女子大好き)、第一印象は「賢くて、器用そうな意識の高い子」やったのが、番組を通して、一生懸命で、必死で、でも不器用そうなところを感じてしまった。そのひたむきさが私の心にぽとっと一粒、雫をこぼした。にしても46時間配信すんのすごいよね、控えめに言って意味がわからんガッツ。


興味を持ったから、握手会でれなちのところに行ってみた。実物も、めちゃくちゃかわいい。かわいい子とおしゃべりできる世界線、最強。


興味を持つと、それまで見えていなかったいろんな面が見えてくる。人に興味を持つっておもしろいなぁと思う。だってれなち、第一印象と全然違ったんやもん。

賢いは、賢かった。乃木坂に在籍しながら活動休んで受験して、慶應に進学した慶應ガール。でもただ賢いのではなくて、ちゃんと勉強することができる人。よく仕事先にパソコンを持って行ってレポートしたり、テスト勉強している様子もうかがえた。

皆さんお気づきか、私は女子ドル好きになっても高学歴担や。ここまで来たら、「活動休んで大学受験」が私の好きなアイドルの条件かもしれない。んなわけない。


でね、器用に見えていたけれど真逆で、とてつもなく不器用ちゃんだった。自己肯定感だって高めの女の子に見えていたのに真逆の低さ、意識高い系女子に見えていたところは努力してつかもうとしているアイドルのかたち。

しっかりしてるんやけど、なんでもうまくできるというよりは頑張り屋さん。めちゃくちゃ努力しているのに結果がついてこないような。擦り傷だらけになりながら、うまく立ち回れない。近づくと、そんな子に見えた。

いつも、全方位気を張っている。でもこの感じやと、外から見たら賢くて気が強い女の子にしか見えないかもしれない。そこも不器用すぎてもう…!かわいい!


当時19歳、20歳くらいのれなちは、ずっと選抜に入れなくて、もがいているように見えた。選抜=CDの表題曲を歌うメンバー。歌番組に出るのも、メディアで活動するのも主に選抜、残りのメンバーは「アンダーメンバー」と呼ばれる。アンダーてな。わかりやすすぎる「格下」扱いやもんな。なんちゅう名前。


多感な年頃の女子たちをばっつり2つに分けてしまうこの制度は多人数アイドルにはよく見る形やけど、そこに熱を持って見ているとなかなか厳しい。私がジャニヲタに戻って心が少しホッとしたのは、この選抜制度がないことだったほど。ということは、その中に生きる人たちには、もっと厳しいもの。

「アイドルになったからには、選抜に入らなければ意味がない」言葉にすると、そんな空気が流れている。それはもう呪いに近いんじゃないかと思う。

実際、選抜に入らなければ世間に認知されないし、CDのジャケットにさえ写らない。自分のファンの気持ちを考えたり、自分がそこにいる意義とかを求め出したら、やっぱり選抜を目指さなくてはいけないのだろうし、生半可な気持ちではいられないと想像する。


きっとれなちも、アイドルだからこその呪いめいたその意識に、がっつり絡め取られていたと思う。

いつだって、めちゃくちゃ頑張っていた。痛々しいくらいに頑張っていた。胃が弱い子で、よくお腹痛そうにしていた。でもファンの前ではニコニコしていて、明るくてかわいくて身近な空気感で、最初は苦手そうに見えたダンスもぐんぐんうまくなった。容姿も垢抜けてどんどんきれいになって、アンダー曲でのポジションも序列が上がった。


でも、どれだけ握手会の券が完売しようが、有料のメールをたくさん送ろうが、なぜか選抜には入れない。選抜どころかアンダーのセンターにさえ選ばれない。決してファンの前で不機嫌になるとかではないけれど、例えばどんなに天気が良くてもそのモヤモヤはいつも彼女にまとわりついているような、居心地の悪さを感じているように見えた。


そのころ、私はジャニヲタに戻った。れなちがんばれがんばれ、って思っていたけど、自分の「好き」には抗えないし、いくつも「好き」を抱えるキャパもないので、静かにその場を離れた。

また、たまに握手会に行けたらいいかな?くらいには思っていたけど、なんやかんやと現場も忙しくて、久しぶりに握手券を取ったら取ったで567でなくなってしまった。

もう会うこともないのかもしれない、と思った。





乃木坂ちゃんを離れて3年、今年に入ってからクイズ番組で阿部さんとれなちが同じチームになった。阿部さんも大晴くんもたまにれなちと共演していたけど、同じチームはこの時が初めてだったと思う。

わ!れなち久しぶりやなー!がんばってる!!えらい!!推しメンえらいよ〜!!!テレビで頑張っているところを見れたのがうれしくなって、テンションが上がる。

確か帯のラジオ番組始まったんよな、聴いてみよかな。そんな単純すぎる流れでradikoを立ち上げた。


第一声を聴いて鳥肌。

え?ラジオうま…!!


パーソナリティとして、ごく自然に話す声が耳に届く。「アイドルのラジオ」じゃなくて、ちゃんと「ラジオパーソナリティ」をしていて、なんだか泣きそうになってしまう。ラジオが好きって前から言っていたから、番組持ててよかったなって思ってたけど、想像とレベルが違いすぎた。

しかも、本を出すことになっていた。歴史本。はい!!?いや確かに歴史好きって言ってたし、歴女歴女ってクイズや他の番組にも出るようになってたけども。いろいろ巻き起こりすぎていてちょっとした出戻り浦島太郎。訳がわからんけど、とりあえず買った(買う)。それは、映像配信サービスでれなちが司会していた歴史の番組をまとめたものと、書き下ろしのコラムが掲載された本だった。


そんな大きな変化の渦中に巡り合った私に「さぁ今すぐ応募せよ」と言わんばかりに目の前に差し出されたミーグリ。ミーグリなにそれおいしいの?

正式名称、オンラインミート&グリート(個別トーク会)。握手会に替わって、スマホタブレット越しに推しメンとおしゃべりできるというもの。会場に行くわけじゃないので直近の日程に申し込みができたのもあって、思い立ったが吉日とやばみ辰巳担にいろいろ教えてもらって券を取ってみた。



れなちとおしゃべりするの2年ぶりやなぁ、さすがに覚えてはないかな。けど頭良いから覚えてくれてるかもしれん…。というのも2年前、最後の握手会に行った時もその前から1年ほど空いていたけど、直近の握手会も来たかのように普通にしゃべり出したので、記憶力良すぎなんだが…ってキュンが止まらなかったのを思い出す。

覚えてても覚えてなくてもどっちでもいいねんけど、慣れないオンラインイベントへの緊張感と久しぶりにアイドルとおしゃべりする緊張感の掛け合わせはえげつなかった。カレーのおかずにトンカツ定食、みたいな。多分違う。



画面に映ったれなちは、私の顔を見てすっごくびっくりしていた。

「めちゃくちゃ久しぶりじゃん!」


ほら、推しメンの記憶力えぐいのよ。

「髪型変えたんだね」とか「前に来てくれてた時から、だいぶ状況が変わった気がする」とか、以前と変わらずたくさん話してくれる。か、かわいい。何よりかわいい。とにかくかわいい。「またいろいろ話したいね」って言ってくれて、これはもう推しメンしか勝たん…!!!


というのは半分冗談として(半分本気)、いちばんグッときたのは、私を見て、ちょっと涙ぐんだように見えたから。

れなちはずっと選抜に入ろう入ろうとがむしゃらに頑張っていた。でも、ある時からシフトチェンジして選抜へのこだわりをなくしたように見えた。

その時、彼女を応援していたファンの多くは去ってしまったのかもしれない。タイミング悪く、私も同じような時、それかその少し前に乃木坂から去った。

私にとっては選抜に入ろうが入るまいがあなたは大切な推しメン、という気持ちではあったけど、本人に対する不満はないにしてもあんなに努力しているのに選抜に入れないことが歯痒かったし、ファンとして悔しい思いをしたのも事実で。それと私が離れたことは関係なかったけど、結果的には、去ってしまった大多数の1人であることには違いない。


れなちは「ファンの人が見たいのは選抜で歌って踊る姿」だと思っていると思う。選抜にこだわりをなくした自分から去った人の存在を感じていて、申し訳なさを抱えているようなところをたまに感じる。

だから自分の元を去ったと思っていた私が久しぶりに来たことに驚き、喜んでくれて、いろいろ込み上げるものがあったのかなぁと思う。私なんて勝手な1ファンなのに、そんな私を見て、きっと少しだけ、がんばってきたことの何かが実を結んだような、そんな気持ちになってくれたんじゃないかな。

そうだといいな。





選抜に入ることにこだわりを持たなくなったのは諦めとかそういう消極的なものではなくて、逆に視野を広げた積極的選択だと感じる。

そもそも「他者と争うことが苦手」って言っている。そんな子がアイドルの世界に8年間も身を置いてきた日々が、とてつもないストレスの連続だという想像は簡単なこと。


選抜に固執して、全てがそこに帰結する。その考え方は、「聖域」と呼ばれるようなうまくいっている人たちにはいいけれど、そうじゃない場合、プラスにならないものだって多いのではないか。


最近、いろんな媒体でインタビューを受けているれなちが異口同音に言っていることがある。

「アイドルとして劣等生だった」「何を頑張ればいいかわからなかった」「この世界で認めらなきゃダメだって思わなくていい」「私は私の大事なものがある」


この冷静な意識改革が今のれなちをつくっているんやと思うけど、20代前半の女子がこの思考を発展させるには、どれだけ心に切り傷や擦り傷をつくったかと思うと胸が痛い。

でも、方向転換をして、“アイドル”という固定観念に縛られずに「歴史が好き」「ラジオが好き」「勉強が好き」、その「好き」を大事にすることにしたから、それが武器になって今に繋がっている。


だって私がまたれなちに会いたいな、おしゃべりしたいなと思ったのは今の彼女が輝いていたからで、それを見てやっぱり応援したい子やな、大好きやなと思ったからで。よく見るようになって出戻るなんてゲンキンの極みやけど、でも、また会いたくなってしまったから。


私がよく握手会に行っていたころより少し大人になって、肩の力が抜けていて、素敵なお姉さんの階段を登っている推しメン。とってもかわいいし、とってもえらい。


この2つは私の好きなインタビューです。





多分、タイミングが良かった。またれなちのことを応援する、“そういう風”が吹いていたんだと思う。


6月に出る乃木坂の27枚目のシングル、奇しくもアンダー曲でれなちが初めてのセンターをする。

辰巳担コロちゃんから教えてもらった時、ひっくり返りそうになった。ま、まじで!!!?

8年在籍して、初めてのアンダーセンター。軽率に泣きそうになったし、とってもとってもうれしい!


こないだ、『だれはな』(れなちのラジオね)で解禁になった『錆びたコンパス』は、明るい曲調の中に現実のヒリヒリした厳しさもその上での未来への明るさも込められた、今のれなちが真ん中に立つのにぴったりの曲だった。


あの、がむしゃらに頑張っていた時にアンダーのセンターに立つより、選抜に入るより、傷だらけになりながら模索して、自分の好きなことや得意なことを武器に前に進んでいる今、この曲でセンターに立つことの方がきっと何十倍もよくて、めちゃくちゃいい時にセンターになったね!

でもそれは、その必死だった過去もあったからこその今の姿で、ずっとずっとえらいし、ずっとずっと間違ってない。


たくさん挫折して苦い思いを噛み締めて、それでも諦めなかったから、選抜とかアンダーにとらわれず、いろんなところで活躍できている。のびのびしていて、とても忙しそうで、とても楽しそう。私は自分の「大好き」にはいつだって楽しくいてほしい。だから、うれしい。




今日思い立ってブログを書いたのは、れなちの24歳の誕生日だというのもある。


努力が必ず報われるかなんて知らないけど、努力は確かに未来につながる。

私はあなたを見ていて、それを確信しています。

山崎怜奈さん、お誕生日おめでとう。アンダーセンターもおめでとう!どうか、れなちらしくいられる道を歩いてほしい。新しい歳もたくさん笑っていてね。どこにいても誇れる、私の推しメンへ。