きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

スクリーンから光が降る ─『滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie』②


滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie』感想文の続き。2幕に当たる部分です。



盛大にネタバレしてるのでお気をつけて!



ちなみに感想文①はこちら。



あ、去年の歌舞伎のDVD観て行った方が絶対楽しめると思います。知らなくても楽しいけど、知ってると、きっともっともっと楽しい。



❁⃘ ❁⃘ ❁⃘


□ 満月に散る鼠小僧

〜望んでいたのは笑いあり、涙なし〜

2幕に当たる部分の冒頭は、小田将聖の部屋から。

部屋の壁に、【お丸】ジャンボうちわ・¥600(税込)と呼びたくなるようなものが貼ってある。そいつが喋り出したことによって、小田将聖が起きる謎の小芝居。ということは、1幕部分は小田将聖の夢だった的なオチ?いや、夢オチて。この壮大な世界を夢オチて!!!って全梅子が思ったけど、まあいい。監督さんの趣向なら仕方ないだろう。知らんけど。しかし夢オチて。


ジャンボうちわはお丸だけじゃなくて、もちろん、あべぞう、金さん、銀さん…つまり9人分壁に貼ってある。合計5400円税込!本当はジャンボうちわというより、100均の白地のうちわにカラーコピーして切り抜いた顔が貼ってあるヲタクが作った雑コラみたいである。

小芝居は置いといて、その存在感が何だかじわじわおもろい。徳俵の旦那が喋り出した時、ちょっと声出たもん。あのうちわほしいな。いや、あれなら作れるか。


しかし、夢オチて(しつこい)。


お話の筋は去年と同じなのに、映像になってることで立体的に見える不思議。舞台では演者さんの動きや雰囲気、見る方のイメージで補っていたものが、映像やと事細かに具現化されてるからだと思う。町並みとか、お屋敷とか。

舞台には舞台の良さがあるし、映像だと現代的なクリエイティブな側面を感じるような、また違う良さがあると学んだ。



鼠さんのお葬式のシーン、参列者最前列向かって右端に見覚えのあるけむくじゃら…あ、あべぞう…!また会ったナァァァ!!!!!!!!!!!!

でかい。あべぞうってでかいのよ。サイズが。

中身が阿部さんやからでかくて当たり前なんやけど…猫なのにでかい。気になる…。てか猫なん!?令和になった途端の犬なんやったん!?ナァ!


1年半ぶりに会った鼠小僧の世界の面々、相変わらず元気そうだった。1年前は全く見分けがつかなかったIMPACTorsちゃんがみんなわかるのも楽しかった。私のヲタク脳の成長。


お丸ちゃんは映像にしても生き生きしてて良い。お茶屋の前のやりとりがいつも楽しい。椅子に座る新吉親分、あべぞう、お丸、その背後にIMPACTorsっていう場面、すごいかわいかったんよなぁ〜!新吉親分に、「2代目鼠小僧になっちゃえよ!」って言うシーン。ここのあべぞうも動きがかわいかった。私があべぞうかわいいって言うのはレアです。初めてではないだろうか。


金と銀はほんとバカ〜〜〜!!!(褒)バカすぎてめっちゃニヤニヤした。行ったり来たりする金さんと銀さんの部屋の対比がかわいい。金屏風、銀屏風、お花もそれぞれに合う色で、部屋の小物も金銀のイメージにぴったり。金さんの部屋めっちゃ散らかってる。笑


化け猫の鳴き声が響いた時の金さん、
「あいつ、映画になっても猫なのぉ〜!?」

そ れ な !


金と銀、どのシーンもおもしろいからずるい。森で黒影組と遭遇するとことかマジでずりぃ。大好き。


なんとなく渋みが増した徳俵の旦那はぐるぐる町を回って気付いたら1人やし、黒影組は3人だけ、ばりシリアスな芝居を繰り広げる。いまだに官兵衛と半兵衛がどっちがどっちか覚えられないし(どっち?)、ラウールはなんで以蔵になるとカタコトなんだろう。あと、こーじって本当に才能あるなぁと思う。悪役素晴らしすぎる。そういう役もらえ?ドラマ出ろ???

今度友達に会う時は、官兵衛か半兵衛かどっちかわからんけど目黒のモノマネをしたいと思っている。



決戦のシーン、移動はガチの森の中の撮影なのに(翔太の顔白すぎて心配になるレベルの夜)、決戦となると演舞場でやっててニヤニヤした。去年のそのまま!楽しい!!

とにかく水ばっしゃぁぁぁん!


感想までも去年と一緒、多分。


好きな決戦シーンは金銀がちょこまかしてるところと、あべぞうのピンチに水から飛び出てくる徳俵の旦那。もう、マスクの下で普通にニヤニヤが止まらない。

ホースで水をぶっ放すお丸は、カメラからフェードアウトされるいじりに吠えてた。柄が団子のお丸のビニール傘(かわいいの)がなくて残念。
→12/4追記:お丸のお団子のビニ傘ありました。ありましたどころかそれさして出てきてたやん…私何見てたのしっかり!笑


新吉親分と以蔵の梯子、映像でもドキドキしてしまう。水で濡れた足で滑らない!?そして、目を合わせて頷き合うところも尊い…!

去年と比べて、めめこじはもちろん、ラウールがすごいのびのびとしているのが、なんだかうれしかった。Snow Manが、しっかりSnow Manとして安定しているのが映像にも出てた。


あべぞうが影ちゃんとみなとちゃん(だったかな?)と闘ってた。もふもふと花道を走ってくるあべぞうを見るおれは無言だけど、かげちゃんみなちゃんかわいいねぇ、と親戚のお姉さんの気持ち。
→影ちゃんと新ちゃんでしたね。親戚のお姉さん気取りのいつかの私へ。


でもさ?あべぞうもえらいんやで?

真夏の撮影なのにけむくじゃらで、決闘のシーン、あのもふもふは絶対に水吸いまくって重いのに闘うねんで?えらい!えらいオブザイヤー金賞受賞!



最後、新吉親分の「鼠!」の声きっかけで、約2時間前のお丸の匂わせ(アナウンス)どおり小判が舞った。

キラキラが降ってきて、うれしかった。そこにいたのはスクリーンの中のSnow Manやったけど、小判舞う中で見つめる光景には、去年の感激と通ずるものがあった。今年も南座に降る小判はキラキラと煌めく美しい金色。ありがとう、ありがとう。


(家に帰ってお風呂に入ろうとしたら、小判の切れ端が落ちてきた)


□ WITH LOVE

赤のタキシード、羽根もついてるSnow Man!あの衣装は主演舞台っていう特別感があって、いつ見てもかっけえ!


水鏡になっていた床、水浸しのSnow Man、オールバックになっちゃう水も滴るいい阿部さんという去年の記憶を紐解きながら、今年の、映像のWITH LOVEを目に焼き付ける。


一人ひとりアップで写るところがある。阿部さんかっこいい。巻き髪だった気がするけど…どうやったかな。編み込みだったっけ?編み込みしてたのはCFBだっけ?(がんばれ記憶力〜!前頭葉〜!)映像やと、演目によって髪型が違うの1度で何度もおいしい。



横一列になるところ、よかったなあ。それを横から撮っている画は、なんだかグッときてしまう。阿部さんが舞台に立つ時と同じ笑顔で会場上方を見ているので、うれしいような、切ないような、トキメキ7億%。


あと曲最後の替え歌、と言ったらチープな雰囲気になるから言葉が難しいのだけど、歌詞を変えてくれている部分のこと。

細かいところは忘れてしまったのだけど、舞台前方にすの9、いんぱくちゃん、バトントワラーさん、ダンサーさんたちもみんなワッと集まって、上のカメラに向かって歌ってくれる。

また会えるよ、また笑って会おうね、って明るく笑ってくれる人たちを見ていると、その陽のエネルギーがスーッと身体に届いたような。シンプルに、ナチュラルに、全力でうれしかった。生の舞台が見れない、そんな異質で重苦しい2020年に射す、細いけれど確かな光。

ありがとう、ありがとう。エンターテイメントを繋いでくれたこと、本当にうれしい。


WITH LOVEの最後、阿部さんの王子様のごときフライングを見たかったけど、映画ではなしでちょっぴり残念。また見られる日を楽しみに…!


□ エンドロール

「LOVE」をBGMに「収録終わりました〜!」っていう、みんな大好き・わちゃわちゃ映像。自撮り棒でとってる感じの。Snow Man自撮り棒得意だよねぇ、2018年の単独ZZLで(済)だもんねぇ(にこにこ)

演舞場のロビーと座席を使っての映像で、みんなほんとにほんとにかわいい。まとめてかわいい!かわいいのギフトパック、カタログギフト、クリスマスコフレ!いっそお節料理かな!?(ここまでくると、いったい何の例えなのか)


ネタバレ知らずに行ってよかった。びっくりと喜びで感動が果てしない。


阿部さんハート描いてくれたよ〜♡私調べでは2回。はーーー恋!恋の7億乗!!!それはもう、富岳でも計算できないかもしれん桁。



「LOVE」の後は、2幕の役衣装でまさかの「Crazy F-R-E-S-H Beat」。場所はお丸ちゃんのお茶屋の前。最初のポーズになった時、え!?ってなったもん。だって2回目て。でっけぇ声出そうだった。出さなかったからえらい。

CFB好きやから全然ええねんけど、むしろ、みんなかわいいしうれしいけど、擦りすぎじゃね!?監督さんCFB好きなんかな。


アメリカのコメディのエンディングみたいだな、と思ってニヤニヤした。演者が演じるまま、実在する世界の曲を歌い踊る的な。伝わるだろうか。言うてもアメリカのコメディ詳しくないんすけど。


阿部さんはとにかくニャン!(猫)かわいぃぃぃ!お丸は内股、お着物で内股でも結構踊れるんだなぁ。銀さんが扇子マイクにして歌ってんのが謎にかっこいい。これはマジで謎のかっこよさ。翔太に甘いだけなのだろうか。


エンドロールに3000円払う価値あるかもしれん。高いけど。他界隈のお友達誘えないけど。


□ 青い桜

唐突に『滝沢歌舞伎ZERO2021』の匂わせが差し込まれる。青い桜に、見慣れたプリーツの羽織りも青い。ハァ終わったなぁってほっこりしていたその時、目の覚めるほどの鮮やかな青い世界にハッとした。そもそも青い桜って感覚的にないものだから、意外性がすごい。告知としては大きな威力があった。


来年は、公演できるような状況なのだろうか。どうなるかわからないけど、アイドルもヲタクもみんな元気で、最高にニコニコもニヤニヤも涙もしながら会える日がきてほしいと願う。



❁⃘ ❁⃘ ❁⃘



観終わったあと、とっても幸せやった。ヒカルの嫁と「かっこよかったな〜!!」って盛り上がるのは、新型のアイツのことなんて忘れてしまうほどのヲタクの日常。


こんな状況下でもエンターテイメントを繋いでくれたこと、新しいものを見せてくれたことにとびっきりおっきなありがとうと大好きを伝えたい。


Snow Manがつくってくれた、Snow Manが座長(映画だから主演かな?)の滝沢歌舞伎ZERO 2020だから、こんなに元気をもらえました。


感染症のせいで舞台が映画になったのではなく、滝沢歌舞伎の新しいひとつの形」だと監督さんが言ってたってインタビューで見たけれど、こんな時代にも新しい一手をバチッとキメてくれたSnow Manに、めちゃくちゃでっけぇ賞賛を贈りたい。


映画館でまたこの世界を味わうのも、楽しみだな。