きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

かき氷を5杯も食べた待宵月のその先で、荷物を1つ落としそう


先週は、まるまる夏休みを取った。


弊社には夏休み制度がなく、ど゛う゛し゛て゛だ゛よ゛お゛お゛ぉ゛お゛!゛!゛!゛って私の中の藤原竜也が毎年ダダをこねるのだけど、今年は現場もないので黙って有給という剣を抜いた。

最高だ。


小躍りで9連休を始めたけれど、振り返ってみると一瞬だった。儚い。線香花火といい勝負。


夏休みの1/3は部屋に座って配信を観ていたと思う。それ以外の時間もレコーダーの編集をしたり、パラパラ雑誌めくったりしていたので、7割くらいヲタクの時間だった。どこも行けないし、盛者必衰の理をあらわすヲタクの引きこもり。



◇ ◇ ◇



観た配信は、3日で5公演。

夏休みに見た配信まとめ✎

◯11日(火):『僕らAぇ! groupがbrakeしそうですねん⁈』/18時

◯12日(水):『僕らAぇ! groupがbrakeしそうですねん⁈』/14時・18時

◯14日(金):『Summer Paradise 2020』クリエC公演/15時・18時


数えてなかったけど、3日/9日なので見事に夏休みの1/3。公演前後は友人たちと盛り上がるし、余韻にもビッタビタに浸るタイプなので、公演が1時間半だろうが体感丸一日捧げている。どおりで座りっぱなしのお尻が痛い。人をダメにするクッションがほしい。それはもう私マジでダメになるから手を出してない。


1公演1500円なんて、実質タダ!なんならお釣りまでもらっちゃったよ〜ってヘラヘラ、お財布の紐もゆるゆるだけれど、しかも本当に身も心も満たされるけれど、待て待て?冷静になれ?

これ実は、普通にちょっといいランチを5食食べている計算。今流行りのかき氷を5杯食べてると換算してもいい。

そんなふうに考えると、このポンポン手軽に観れてしまう感覚は怖い。事故物件の映画くらい怖い。知らんけど。


でも実際現場に行くとなれば1公演のチケットがこの5公演分相当、プラス遠征費等々もかかる。それを思えば微塵も問題ないジャン!!と自分を許せるくらいにはヲタクの脳がたくましく発達している。俺ポジティブ!


かき氷より配信の方が心潤うッスね、とか思っちゃう根っからのヲタク。こんなこと言いながら、夏休み唯一のお出かけはかき氷でした。びっくりするくらいおいしかった。



冷静になっといてなんやけど、後悔してるわけじゃない。すっごい楽しかった!思えば夏休みは、ずっと終演後の夜の延長みたいだったかも。家にいるしかなかったから状況の変化もなくて、寝て起きてご飯食べてアイドルのこと考えての繰り返し。なっがーーーい夜の中にいたかもしれない。



◇ ◇ ◇



ずっと、ガシガシ歌って踊るジャニーズが好きだったし、自分好みのエンターテイメントを見つけて手繰り寄せることでヲタクを続けてきた。どちらかというとテクノポップのような、ダイレクトに熱量が伝わってこない音や世界が好きだった。


とは言っても生まれも育ちも奈良、親も奈良、細胞レベルでお笑いは身近。子どものころ、新喜劇は土曜のお昼ごはんのおともやったし(あるある)、キテルネは流れないし(あるある)自担がゲスト出演する番組もことごとく流れずお笑い番組が元気(あるある)。そんなお笑いの国に住んでいるので、アイドルがやるコントもハマればすぐ楽しくなっちゃう。

だから、お笑い要素で仕上がっているAぇの『brakeしそうですねん⁈』も声出して笑った。新曲も最高で、観終わった後は余韻で部屋の湿度上がってたんちゃうかというレベル。


そんな訳で、夏休み序盤はとにかくAぇを愛でていた。尊い!愛おしい!という気持ちがあふれて、ブログも書き始めた。


なのに、突然その気持ちをかっさらっていったのが、クリエCのサマパラ。


詳しくは、書きかけていたAぇのブログ放置して書いたこちらを読んでもらうとして、


夏休みの終わり2日は、クリエCパラ後夜祭。衝撃的に良かったセトリを見て考えを巡らせたり、ドル誌のCを追いかけたり。お友達各位も結構Cの話をしていた。


クリエCには、お顔が私好みの子はいない。でも、つくったコンサートはバッチバチに好み!
今私が一番好きなエンターテイメントをつくる人たちはSnow Manやけど、もしかしたらクリエCはその次かもしれない。そう思うほどに刺さった。沼ってどこにあるかわからんな…怖すぎる。


お顔が好みじゃない、はSnow Manに出会ったころも言っていたので全然信用ならんワード第1位。

さっきも書いた通りガシガシ歌って踊る人たちを見るのが好きなのが根っこにあるから、Cに堕ちる可能性を感じてしまいドキドキした。AぇからCになっちゃう?フリック入力するかのように、スッと変わってしまうのか?私?



◇ ◇ ◇



ヲタクのスタンスって本当にさまざまだと思う。「好き」をたくさん並べる人もいれば、一つの「好き」を突き進む人もいる。スタンスの違いが如実に現れるものだから、みんな自分の道を行きながら、価値観の合う人と楽しくやるのが一番良い。平和。


私は盲信的なヲタクなので、「好き」が大きくなればなるほど、その「好き」の方に偏る。

だから長いこと嵐しか勝たん!みたいなヲタクだったし、Snow Manが好きすぎて、いらんものを見ては戦闘民族が顔を出してキレてきたけど、実は私にとって、その偏りを正してくれるのは新しい世界だったりする。


知り合いに誘われてコンサートに行ってみたら楽しくて、嵐しか勝たん!を直してくれたのはエイトだった。Snow Manへの盲信のバランスを取ってくれたのはAぇだった。こうやって見ると関西は私の救世主だから、スッと懐に入り込む、生まれ育った土地がつくるDNAって強い。


Snow Manは、パフォーマンスのクオリティに度肝を抜かれて堕ちた。オリ曲の方向性もぴったり好みにハマった。そこからメンバーの人柄をどんどん好きになって、私の中のチョモランマを制した。山登らんくせに表現のダサさ。

AぇはSnow Manとはきっかけが違って、パフォーマンスじゃなくて、まず人を好きになった。6人のノリや関係性が楽しくてかわいく思えて、その基盤ができてから歌って踊るところ、バンドする6人を見た。


これまで掛け持ちができた試しはなかったけれど、Snow ManとAぇはうまくいっている。……気がする。

そして、そこにクリエCが入ってくるのかといえば、今のところはそうでもないらしい。


C熱は夏休みが終わったら、なぜか落ち着いていた。月曜の朝起きた時、やっぱり阿部だよ大晴だよ、って私の情緒は故郷に帰った。Cとソーシャルディスタンスを保った。不器用な私には3グループも愛でることは荷が重い。リアルで手に荷物を3つ以上持ったら絶対1つ落とすので。


ただ、Cには好きになる要素がたくさんありそうというところまでは情報を収集している。

私の中でC暫定1位の基くんのダンスが、私はジャニーズ1ぐらい好きかもしれない。美しく動くダンスは小柄めの身長を生かしていて、自分のスタイルがあってステージ映えがすごい。しかも『炎の体育会TV』のジャニーズ水泳部見たらめちゃくちゃ気が強かった。気が強い男の人、ツボだ。

みなとちゃんにはお菓子をあげたい。え?なにこの気持ち??

影ちゃんと基くんとみなとちゃんが撮ってた島動画、を横から新くんが撮ってた島動画(ややこしい)で、動画を撮り終えたみなとちゃんが敬語で2人に話しかけていた。「えっ!?縦社会ちゃんとしてる!?」トゥンク…!私は、仲は良いけど礼儀もちゃんとある筋の通った体育会系縦社会がものすごく好きである。体育会系の部活入ったりしたことないのにね。

ドル誌を少し追いかけたら、よこぴーと基くんとがちゃんがステイホーム中に3人で8時間テレビ電話をしたエピソードが載っていた。8時間…!?仲良しかよォォッ!!!手に持ってるパン生地を机に叩きつけたい衝動のかわいさ。パン作ったことないけど。そして「がちゃん」の正しい発音が今日もわからない。


距離を縮めてたった4日とかで、こんだけ書いてしまうクリエC。私めっちゃ興味持ってるやん〜!やっぱり密かに見ていたいとは思うし、どっかでドーン!とハート奪われるかもしれない。何より、彼らがつくるエンターテイメントは絶対にまた見たい。



◇ ◇ ◇



私は「◯◯担」という記号はたくさんはいらない。でも、「好き」をいくつか持っているのは、悪いことではないなと思う。

好きなもの、素晴らしいと思えるものに種類があれば、私が陥りがちな「〜〜しか勝たん」思考にならないですむし、何かにぶつかった時の救いができる。日常を生きる上で、救いは大切。



タイトルにした「待宵」は、満月の前夜、翌日の満月を楽しみに待つことが由来になっているらしい。

待宵(まつよい)
1 《翌日の十五夜の月を待つ宵の意》陰暦8月14日の夜。小望月(こもちづき)。《季 秋》「―を終(つひ)に雨来し梢かな/句仏」
2 来るはずの人を待つ宵。
「―のふけゆく鐘の声きけばあかぬ別れの鳥はものかは」〈新古今・恋三〉


ずっと松宵月みたいな、楽しみがたくさん詰まった夏休みだったなぁ。友達と会うことも、出かけることさえままならない今には今なりの、楽しい夏を過ごせているような気がするから花マルでした。


美しくておいしかった夏の思い出も添えて。