私とジャニーズの出会いは、確か小6の時。黄金期と呼ばれるJr.の時代から始まった。
周りの影響で、Myojoを手に取った。
本の中心部分に小さいサイズの紙でJr.のコーナーが数ページ挟まっていたころ。
きっかけは、いわゆる女子特有の周りに合わせる行為で、クラスで話題になっていたので右に倣え、だったのだと思う。
の割に、速攻でハマったのだけれど。
梅子(小6)が最初にかっこいいと思ったJr.の子は、ドラマにも出てたしドル誌にピンナップが付いたりもして相当推されてたけど、1年ぐらい経ったころ、気付いたら音もなく消えていた。
当時は今のように辞めジュなんて言葉もなかったし、ツイッターもなかったし、雰囲気で「あぁ、辞めたんだ」と思うしかなかった。そして特に悲しんだり思いを馳せるような感慨もなかった。まぁ、中1なんで。
その子が辞めたと悟った号のMyojoに、Jr.のプロフィールが載っている『Jr.名鑑』という企画があった。
顔写真と簡単なプロフィールが載っていて、その中から次に応援する子を決めることにしたわたしが、
「じゃあ、キミに決めた!」
のが櫻井翔くんだった。
「じゃあ」なんて、ノリで決められてる豆みたいな時代の翔さん。最初から失礼ですまんな。
それから今日までずっと、ジャニーズはいつも近くにあった。
翔さんを基盤にして、いろんなアイドルにキャーキャー言った。
その時々に見ていた人たちから、たくさんの感情をもらった。うれしかった。楽しかった。世界がとても鮮やかになった。
もちろん、アイドルそっちのけのリア充みたいな時代もあったし、人生に挫けてアイドルどころじゃない時代もあった。その時はコンサート復活当選したのに、それで感情が動くのがしんどくてつらくて泣いた。病んでる。
でも、それでもジャニーズって、いつも同じ場所にいた。
わたしが離れようが近づこうが、同じ場所でキラキラしていた。揺るがず、変わらず、飄々としてそこにいた。
また、来たくなったらいつでもおいでよ。
ずっと、ここにいるよ。
お目当てのタレントがずっといるかはさて置き、今、また一生懸命ヲタクしている自分を思うと、一度出会ってしまったら、魂になんか目印とかつけられてんのかもしれん。
だって結局この事務所から、足、洗えなくない?
今朝の情報番組が揃いも揃って、ジャニーさんのことを「あまりメディアに出ない方」「裏方に徹していた」って言ってたけど、わたしとしては、その言葉から感じるような遠さは全然なくて、なんやかんやヲタクやってりゃどこかで一目みたことあるような存在だった。
目にしたことはなくても、私がジャニヲタになったころからアイドルたちはすでにジャニーさんの話をしていたし、そこかしこにぶっ飛んだ「ヒロムエピソード」は転がっていた。
愛にあふれたトンチキなおっさん
昔からそんなだった。
デビューの順番とか、序列とか、都市伝説みたいな噂とか、ヲタクの数だけ思いもあればささくれ立つようなこともあるけど、時には、なんでそうした?とか、なんやその名前?とか、このグループに興味ないよね?とか、常人でしかないヲタクには、そういう不満や疑念もあるけど、そんなものを超越して、ヲタクの多くがジャニーさんのことを好きだと思う。
「意味はわからんけど、ジャニーさんはすごい」
誰もがそう思ってるんじゃないだろうか。
だって、所属タレントがみんな「お父さんみたい」って言うんやもん。そんな愛されて慕われてる人が、ヲタクに嫌われるわけないよな。トンチキではあるけど。
今回の入院中のエピソードも、どれもこれも全部5億回ふぁぼりたくなるくらい微笑ましかった。
ジャニーさんの好きな食べ物で嗅覚を刺激すれば回復するんじゃないかって、焼肉弁当とか好きな食べ物を病室で食べたとか、
七夕の時に、これからジャニーさんとやりたいことを短冊に書いて笹に結んだとか、
ジャニーさんとの思い出を先輩もJr.も関係なく語り合ったとか、
ジャニーさんの容態が悪くなった時に、その場にいた人が呼び掛けたり身体をさすったりしたら回復したとか。
(これはおじゃんぷちゃんかな?めざまし見る限り)
息子たちの愛がいっぱいで、こんな時でも事務所最高にかわいい!不謹慎にも保護!!!
告別式は、ジャニーさんの子どもである所属タレントとJr.だけで“家族葬”にするなんて、表現が、らしすぎる。最高かよ。
「父親」と慕う人が亡くなるなんて、みんなどれだけ悲しい思いをしているのだろう。
私の好きなあの人や、あの人や、あの人や、あの人は、どんな顔をしているのだろうか。泣いたんだろうな。そんなことを思うだけで遣る瀬ない。
事務所を去った人たちのお悔やみがツイッターで流れてくる。もう離れているにも関わらず、みんなが異口同音に「父親のような人」と書いていた。
キャストに生出演してた丈橋が、こみ上げる涙を抑えて挨拶をしていた。
そんな一つ一つが、ジャニーさんの拡くて深い愛情を痛感させてグッとくる。
命の火はいつか消えるけど、遺志を継いで頑張ることもできるけど、それでも、その無性に迫る寂しさや悲しみは拭えない。
見てもらいたい姿もあっただろうし、もっと話したいこともあったかもしれない。
みんな男の子やからね!強いから大丈夫!と思う反面、いつもそこにいた人がいなくなるって、本当につらい。
わたしにも近い経験があるけれど、心に空いた穴はどうやって塞いだんだろうか。気を抜いたら涙がこぼれてしまいそうで歯をくいしばる日々から抜け出すには、ちょっと時間がかかる。
それでも彼らはShow must go on!の申し子なので、自分に与えられた仕事をしっかりきっちりと果たすんだろう。
ちくしょう!かっこいいな!さすが!
多くの女の子にとって、アイドルのきらめきを知る入口はジャニーズだと思っている。
さまざまな人の趣味嗜好に合うアイドルがいて、年齢層も厚くて。ずっとファンでいなくても、わずかな時間でも、多くの人が一度は「あの人かっこいいね!」って通る道。
いろんな種類の原石を集めて、磨いて、過酷な場所に投げ込んだり、冷水で洗ったり、ごしごし磨いたりして、それぞれの個性が輝く宝石になる。そして、それを大事大事に飾っておくのではなくて、惜しげもなく使う。
出来上がったぴっかぴかのアイドルだけを並べるのではなくて、成長の過程、もがき苦しんでいるところ、飛び立つ瞬間も全てを見せる。
だから目が離せなくて、これこそが多くの人を魅了するジャニーズなんだな、と思っている。
文字にすると特殊かもしれない壮大なファンタジー。ちょっとしたジブリだ。
1ヲタクとして、共にファンタジーを生きる。外から見てたら「痛い」って思われてるであろうジャニヲタの道を歩んで思うのは、人生めっちゃ楽しくしてもらってるやん!ってこと。他人に迷惑をかけてなければ、ファンタジーも大いに結構。
それだけで、わたしの人生めちゃくちゃ得してる。
今日まで、ジャニーズのいろんなアイドルを目にして、すごくすごく応援したいなって思えるアイドルと出会うことができた。
大好きな歌も、
大好きなコンサートDVDも、
たくさんある。
心揺さぶられた景色、忘れられない感動。
言葉ではとても言い表せない、ジャニーズ独自のめくるめくエンターテイメントのまぶしさ。
こんなすごいものに出会えるなんて、小6のわたしは思ってもみなかった。
大げさでなく、人生を救われた人間がたくさんいると思う。
そして私も、その一人です。
デビューしてほしい人たちもいる。
ジャニーさんに「YOUたちデビューだよ」って、突然言ってあげてほしかったけれど。わたしはそれだけが少し悔やまれるかな。
ジャニーさん、本当に本当にお疲れさまでした。
その場のすべての感情を凌駕するエンターテイメントをありがとうございました。
たくさんの夢を、笑顔になれる時間を、きらめきをありがとうございました。
ジャニーズをつくってくれて、守ってくれて、ありがとうございました。
今は、ゆっくりと眠ってください。
なんて言ったところで、あちらへ行っても忙しそうにしてるんだろうな。
またトンチキなユニット名も聞きたいわ。
わたしはこれからも、ジャニーさんの愛をめいいっぱい受けて育った彼らのキラキラを見逃さないように追いかけたいと思います。
「疑うことなく旅する雲が素晴らしい今日も
あなたよりも大きな愛はどこにもないんだよ」