きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

アビリティ「みんなでうたう」

グレショーがテレビを飛び出した。ずっとテレビで見ていたあの世界を体感できるなんて大感激!


グレショーって何?という方はこちらどうぞ。手前味噌コネコネしてます。


ここ半年くらい見れてないのだけども(ずっと見てた感出してるの見てる見てる詐欺かよ)(追いつきますね)、でもグレショーの偉大さは十分過ぎるほど感じている。だって、まだ舞台経験したことあるのかないのかという「レベル:ひよこ」の自担の成長をずっと見てきましたから。これこそヲタクの醍醐味よね〜


2020年11月にグレショーが始まって丸2年と少し経つ。

初めは誠也ちゃんとかまっさんとか舞台経験のある人たちと経験のない大晴くんや小島の差はとても大きかった。特に大晴くんはいつも苦戦している印象があって、見ている私からするとあんまり舞台向きじゃないように感じていたし、勝手にバラエティとかクイズとかの方の人だもんなとカテゴライズしていた。


けど、たくさんの劇団の演出家さんと出会って、それぞれの劇団の強みとしているお芝居を教えてもらって、集中して短期間で作品を作ることを繰り返すうちに、お芝居の引き出しがどんどん満たされていったように思う。

役を作る、台詞を言葉として放つための方法を叩き上げで学んで実践していく。それもわずかな期間で。

彼らが変わっていく過程を見せてもらっていると、1視聴者の私にもその変化が手に取るようにわかった。

特に大晴くんは舞台でのお芝居に対してまっさらやったから最初のうちは大変そうなところも多かったけど、足がかりを見つけたら伸び率が凄まじかった。心の中でCreepy Nuts先生が歌っとる…と思ったら1人は見取り図かもしれん。


アイドルの成長や変化を露わに見せてくれるグレショー、良い番組すぎてABCテレビに足を向けて寝られない。エビシーに海老あげたい。てかずっとエビシーのこと語感だけで海老やと思ってたけど海老ちゃうんかナマズなんか…(ナマズでもなくUMAらしい)

えっ、エビシー知らん?


そんな現時点での集大成が今回の舞台 『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』。グレショー1作目の演出をしてくれたヨーロッパ企画さんがまた演出をしてくれて、伏線回収のドリームチーム!みたいな体感。

ヨーロッパ企画といえば上田誠さんが脚本・演出を手がけた舞台『続・時をかける少女』(2018年)が私の人生ナンバー1舞台に挙げるくらいに大好きだったから、初回のAぇとのコラボはうれしかったのを覚えてる。

今回はいよいよこの目でヨーロッパ企画さん(の諏訪さん)とAぇがつくる舞台を見られる。しかも進化した大晴くんのお芝居を見られる!楽しみの濃度が高い!!





ガチネバ最終の地、愛知の最初の公演に連れていってもらった。私は情報局も番組先行も全敗を喫していて、いつもの正門担のくまに救われていた。ううぅ…ありがとう( ; ; )


なんやかんやと忙しくしていた去年の師走、大阪公演も東京公演も行かれへんしなとレポとかネタバレを見ることもなかった。だから舞台の全体像はあんまりわかっていなくて、最近グレショーも見れてへんけど大丈夫かな?と思いながら、なんせゲームがガチで終わらんやつなんよなくらいの認識だけでぬる〜っと名古屋へ。

ていうか18時開演やのに朝10時には名古屋にいたオンナ。名古屋でおいしいものを食べたすぎたので、早々に出かけてクロワッサンとかクレープとか食べ歩いていた。おかげで公演中少し眠気に襲われたのは秘密でしかない。

だってね!名古屋はおいしいからね!!



会場到着がギリギリになったので(10時から名古屋いたのに)緊張感なくバタバタと入場したけど、くまが2列目のドセンなんていう白目剥くレベルの席を引き当ててくれていたので、新年早々ではないけど自担初めという意味では早々から最高。

ちなみに今回は紙チケだったので、くまのところに届いたときから白目剥きっぱなしである。事前に席わかってるとさ、しかもそれが前列やと延々楽しめるよね。前列しがんだ(幸)。

なのに眠くなったのマジで信じられん。自分で自分に。


1日重たい防振背負って歩いてたけど防振で何見るん?っていう距離の席に、やっと辿り着いた10分前。そう、わたしは2列目でも防振を持っていくヲタク。

舞台が本当に目の前のそこにあって、座席が千鳥配置なので私の前に人がいない。何ならもうちょっとした最前やん!!?ここで防振で何見るん?とやっぱり思ったけど、一応準備した。見たくなるかもしれん。ていうか重たかったし!めっちゃ重たかったから使いたい!!(理由)

アワワアワワとしているうちに暗転(通常運転のソレ)、暗い中で舞台に6人が現れたのが見える。そういうのさえ見えてしまう2列目という桁…!


明るくなったら6人が横一列に並んで揺れていた。ちょうどラスボスと闘っているところで、揺れ方がRPGで敵と闘う場面のそれ。順番に攻撃していくやつ。私はゲームは全然しないけど、それでもわかる動きなのがまずすごい。衣装がドット絵柄なのもよく考えられてるなぁてか近ァァァ!!!!!肌の荒れまでわかる距離感、ていうか想像してたより全然近いんだが!!!?

ちょっと心臓ががヒヤッ!とするほどに近い。

下手側から2番目の大晴くんを速攻で見つけてから延々見ていたので、ゲームさながらの演出や展開はチラッとしか見ておらず初っ端からなんとも私すぎる。


ガチネバのあらすじをギュッとすると、

RPGの世界でラスボスを倒してハッピーエンド。そのために集まった6人は世界が平和になったから解散解散!…のはずが1人だけ帰りたがらない勇者ユウヤを中心にドタバタするお話。開演して序盤でゲームはエンディングを迎えたと思いきや、ユウヤがアビリティ(身につけた能力的なもの?)の「みんなでうたう」を選択して、また無理やり全員集められて…

ギュッとしました。

ここまでの流れがものすごい早い段階できたので、このノリでわちゃわちゃし続けるボケ合戦みたいなこと?と思っていたら、ボケ合戦を挟みつつ意外と話が深かった。意外と。

ボケ合戦はきっちり、ぎっしり、みっちみちに挟まってました。


実はユウヤはこのゲームのプレイヤーで他の5人はNPC、舞台はユウヤがプレイしているゲームの世界。

NPC:ノンプレイヤーキャラクター。プレイヤーが操作しないキャラクターのこと。この説明を大晴くんがペラペラしゃべってて、とてもよかった。

ユウヤだけ日本名なのなんでなんやろう、と思ってたらそういうことか!みんなカタカナの海外っぽい名前でね、アレックスしか覚えられへんかったけど。アレックスはまっさん。


ゲームを終わらせたがらないユウヤを説得しようとして、ユウヤの相談に乗り出すNPCの人々…現実とゲームの世界が混ざり合って、境界線が曖昧になって、そこからピタゴラスイッチ的に仕掛けがどんどん動き出すような。1つの行動が次のネタを呼んで、おもしろくてリズムが良い。

早々にエンディングのシーンが挟まって(ちゃんとゲームさながらのエンディングを舞台で再現してるのがすごい!)(ゲームしないからよくわからんけど!)、一旦エンディングの空気を味わいながらまたメンバーが集められてるから、起承転結の感覚を狂わされてる感じもあって、時間がどれくらい経ってるのか見当のつけにくい不思議な体感。プロの演出〜!(痺)


話の仕掛けの緻密さと、Aぇたちが大胆に遊ぶボケ合戦がバランスの妙。塩キャラメル的な、さ。柿とクリームチーズみたいな、さ。プリンに醤油でウnそれは違うよ。



歌って、踊って、ボケてつっこんで、真剣にお芝居をして。この2年、グレショーで見ていた世界が目の前に広がってるなんて夢みたいだった。夢だけど!夢じゃなかった!!

やっぱりテレビで見るのと劇場で見るのとでは空気感が全然違う。その上今回は2列目で、しかもど真ん中の位置。生の声とか衣装の擦れる音とか小島がザワの頭を叩いた音も聞こえてしまう距離感のリアリティ。みんなの表情を肉眼で追えて、贅沢の極み。

暗転中に自分たちで小道具を運んだり、位置を変えたりしているのも見て取れて、これグレショーで見るやつ!!とドキドキした。


これまでのグレショーのエッセンスがどれくらいあったのかはわからないのだけど、『アリーズ in Aぇ! ワールド』のうさぎ(リチャ)と『HAPPY ENDie』のパントマイムを見られてキャー!となった。ずっと見てきたことがうれしくなる。

うさぎを追いかけてみんなで踊ったところ、かわいかったなぁ。やっぱり踊ってるところを見ると「ジャニーズさんですね!!!!!!」って目ぇギンギン。うさぎの鳴き声もかわいくて笑った。「うさぎそんな声なんや〜」って言われてたのやりとりkawaii

パントマイムもすごかったなぁ!あっ!これあの!!大晴くんが犯人のやつ!!っていう気付きと懐かしさ。あのお話は大晴くんの犯人役がすごくて、毎回ビビりながらもすごいなぁって感動して忙しかった。あのころから大晴くん舞台やってよ〜!って強く願うようになったんだと思う。

そんなパントマイムを見られたのも感激で。生で見られる機会、なかなかないもんね。


短すぎるダンジョンに先があると気付いたとき、ちょうど真ん前、一直線上で遮るものなく小島が透明の壁の中に手を入れているのが見えて、「おおおぉ…小島が正面におる…」と謎に背筋が伸びた。遮るものは本当にないのか実は透明の壁があるのか?

本当に透明の壁があるように見えて、ウニョッと手が入っててすごかったなぁ…!枠から通り抜けたときに右手側にごろん!と転がった大晴くんもよかったです好きです。


あとアビリティの項目にあった「幡多弁」も懐かしかった。訛りがかわいかった幡多弁。私は見逃したけど「ハマチ師匠」もあったらしい。ハマチ師匠て…ちょっと見たいやんアビリティハマチ師匠…


舞台にはいろんな種類があって、いろんな手法があって、そもそも劇団というものがたくさんあることをグレショーを通して知ったけど、今回実際に生で見られたのがヨーロッパ企画さん仕込みの明るくて楽しくて、たくさん笑って少しはにかむような、そこに大切なメッセージも込められているようなお話でうれしかったなぁ。

グレショーが始まったころはでこぼこだったそれぞれのスキルも磨かれて、経験値ですごい人はいるけれど、それでもみんな得意な引き出しが満ち満ちしているから、パワーバランスが良い。何よりAぇ6人の関係性が深まっていて、そこから織り成されるチームプレーの心地良さを全身で浴びたのが感動的だった。

何事にも勝る「経験」というものの深さ、「時間」を共にすることで合う呼吸。




いつか鹿殺しさんともまたやってほしい、永遠に銀鉄ファンの私。





私はそもそも「キラキラしたもの」が好きで、だからアイドルのヲタクをやっているのだけど、だから歌とかもキラキラしているものが好き。

何構文?ってくらい頭の悪い文章をぶちかましていますが、けど、本当に私は自担たちのキラキラを見つけて好きになっているんですよね。


ガチネバでは何曲か舞台オリジナルのパフォーマンスがあって、どれもなんとなく懐かしい感じのする曲たちだったなと思うのだけど(答え合わせしてほしい)、1回しか見てないオンナ、すでにほぼ覚えていない。けど1曲、心のど真ん中に刺さった曲があった。

薄い記憶を手繰って書いてるので、いろいろ間違えてるかもしれないけど、多分ゲームがエンディングを迎えて、みんなが故郷に帰ってしまったところでユウヤがアビリティ「みんなでうたう」を発動させたときの曲。

つまり「みんなでうたう」の曲。


あの曲、キラキラ成分がすごかった。キラキラがチカチカしてた。


良すぎてびっくりしちゃって、私のハイライト、多分あそこなんですよね。まだ中盤か、それより少し前くらいのそれ。

1人ずつが舞台上の至るところで歌って、1人ひとりが合流して、みんなでパフォーマンスする。その流れがまず良かったのと、歌詞もいわゆる「エモ」くて、今の時代に合ったような感じで。歌詞全然覚えてないけど、奇禍の今を言ってるんだなぁと思いながら見ていた覚えがある。


なんかあんまりジャニーズっぽくないというか、女子ドルみたいな振り付けだなあと思ったのはV字のフォーメーションが効いてたからだろうか。

私にはAぇのあのパフォーマンスはなんだか新鮮でもあり、けれどやっぱり歌って踊るジャニーズさんやわぁ!と感動するものでもあり、目の前の位置にきた大晴くんが会場中央あたりに視線を向けながらキラキラと歌い踊った姿が忘れられなくて、それを遮るものなく見られたこともうれしくて、そしてその曲を見ながらちょっと泣くのを我慢した。

2列目で舞台の前半に突然泣き出すヲタクこわいよ、情緒どうなっとんねん。


でもあれが私の好きなアイドルど真ん中。アイドルど真ん中を自担にやられたら、しかも自分の視界が肉眼で自担だけになったら……あんたよく命あったね?と冷静な私は今思う。

おめめキラッキラでかわいかったなぁ…踊るとき大晴くんは立ち位置上手の方が多かったかな?と思うので、センターに自分のパートで出てくるときに「はわわゎゎゎ!!!」って毎回新鮮な緊張感を持ったし、そして立ち位置をさりげなく確認する視線の流れで何度か目が合って恐怖だった(恐怖)。

その確認する顔が2年前に見た『青木さん家の奥さん』の顔と同じで、私はそのときも2列目の真ん中あたりで見ていたので(念のために言うけど積んでませんよ)、同じようなシチュエーションで舞台を見て、変わらないところも変わったところも感じて感慨深い。


やっぱり、歌って踊るアイドル好きやわ〜!





1時間50分予定でアナウンスされている舞台の、おそらく2時間くらいが経ったクライマックスのこと。

クライマックスの時点で時間の超過が著しい。押すと聞いてはいたけど、いやほんまそのアナウンスもうやめてぇ?と思うくらい押しに押していた(終わってから時間を見てくまと爆笑したこの日の公演時間、たしか2時間20分)。


クライマックスのシーン、現実世界で自分に自信を持てず殻に閉じこもって過ごしてきたユウヤが就活の最終面接を受けたのは、お話の舞台になっているゲームを作った会社。最後の圧迫面接で自分の内面を出していくユウヤと対になる、短すぎるダンジョンの先で本来なら自分の意思では闘わないNPCの5人が自ら動き出すストーリーは、現実とゲームの世界のリンクがお見事だった。脚本天才すぎるプロの業〜!(痺痺)


5人が苦戦していたところに就職が決まったユウヤが駆けつけ、敵のケルベロスを倒して大団円で暗転。

おもしろい舞台だったなぁと拍手喝采、と思ったら割とすぐ明るくなり、ザワが流暢な関西弁、しかも関西弁きつめトッピングで喋り出したので「ふぁっ!?」ってなった。

「そんな関西弁きついっけ?」って言われてたし私もそう思ったし、普段「チャンチャンで」とか言わんやん絶対wwwwww

けど、ネイティブの関西弁を聞けてうれしくて、ホッとしたところもある。本物のAぇ! groupやん!きみたちのアイデンティティは関西やん!まっさんは標準語で喋り続けて、ザワに「早く役降ろせ!」ってツッコまれてたけど。


そして終わったようで終わってない世界、さっきまでのゲームの世界と地続きの今、ああこれもなかなかにネバーエンディングだなと思いながら目の前に並んでいる素と演技の狭間にいる6人を見渡した。

贅沢な景色だなと思った。

今1つの舞台を完遂したばかりの人たちをこの距離で見ていいのか…ちょっと見上げながら、うれしいなあとシンプルに思った。感動。


カーテンコールは3回。2回かなと思っていたのに愛知の民が熱かったのか、最終の地だからなのか、3回目も応えてくれてうれしかったなぁ。

そんなカテコ2回目、彼らがお辞儀をしているときにスタオベになったので、顔を上げたときに観客が立っている景色が見えたのだと思う。

大晴くんは顔を上げてスタオベに気付いた瞬間、目をまんまるにしていた。感動してるんだなあってわかる顔で、私の中のお婆の人格が爆裂に孫を愛でるフェーズに入る。

愛おしみがネバーエンディング!!!!!


でもきっと今回のガチネバ41公演、私が見たのが37公演目、こんな瞬間何度もあったはずで、終盤も終盤なのだから見慣れていたりしないのかな?と思うのだけど、毎回こんなふうに新鮮に感動できるきみがとても好きだと胸がギュン!

いつも素直に感動できる人で、その感情がダダ漏れになるところを何度か見てきたけど、出会ったころと比べてさまざまな経験をして、随分場数を踏んで、メキメキとアイドルらしくなった今でもそんなふうに素直なのを見ると、いい子を好きになったなぁ最高!とうれしくなっちゃうね。

天性のピュアピュアとイキリストの同居がすごすぎる自担、いつまでもそのバランスでいてほしい。ピュアピュアかわいすぎるじゃない?


そんなカテコのときの光景を見ていて、本当に目の前で見て、胸がぎゅ〜っとなった。心拍数も速くなって、「えっなんか好き!!!!!!」って溢れてきて、好きが溢れてなかったらなんらかの病状で病院に運ばれるレベル。



公演が終わって、私の口から最初に出た言葉は「今日のこと一生忘れないでがんばる」。

ヲタクなんて修行であり、現実生活だって修行であり。現場はそんな修行に次ぐ修行の合間に差す一筋の光みたいなもんだと思うから、今日見た6人の姿はずっと大事に忘れずにいたい。


近い将来デビューして、私が見てきたものの形が変わることがあったとしても、この日見せてもらったAぇ! groupの煌めきは私が見つけて好きになったキラキラそのものだったから、ずっと忘れずに、大切にしたい。





本当に夢みたいだと思った景色を見てから1週間が経った。そして2日には無事に大千穐楽を迎えたガチネバ。全41公演、お疲れさまでした。こんなご時世だからこそ、舞台が止まることなく、無事に終わってよかった。


6人が今、6人で舞台をやることに大きな意義があったと思うのと、その景色はあまりに眩しくて光の神殿より眩しくて、素晴らしかった。

私のたった1度の、最高の冬の終わりのガチネバ。

Aぇ! groupの現在地の1つを見せてもらえてうれしかったです。


ありがとう。お疲れさまでした。



さて、春が来るよ!