きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

探すのは、青の時代かオレンジか


3月24日、Aぇ! group・正門良規くんのソロコンに行ってきた。正しくは『正門良規 Solo Live SHOW』、2月の終わりから3月末まで全43公演、大阪松竹座で開催された。

全公演無事完走、全力でおめでとうございます!


このご時世に「全公演無事完走」って素晴らしく縁起のいい7文字熟語だな。7文字熟語?


縁起がいいので感想文書きます。





結論からいえば、とんだ髭回だった。



(褒めてるよ)

まっさんは、あ、私は正門くんを自担に倣って「まっさん」と呼んでいるのですけれど、そのまっさんのパフォーマンスはさることながら、縦横無尽に展開されるトークがアクセントの、ともすれば落語か講談かくらいのフリートークが繰り広げられていた公演。


その中の、髭。とにかく髭。


初日にセトリを見ていたし、日々青の女がじわ〜っとTLに放流するレポを目にしていたので、なんとなくその雰囲気はつかんでいた。

そして私は何度かあるらしいMCの中でも、まっさんと同期の福井宏志朗くんがやり取りをする場面がすごく楽しみだった。


にしたって髭。


福井のこーちゃんどうのこうの以前に、最初の1人MCのタイミングで延々髭の話をする正門良規という人。なにもかも置いといて、髭が髭で髭だった。

しかも何って、汗でメイクが取れて(しかも3曲目あたりで早々に)まっさんの顔にガチで髭が見えたのがもう。防振持ってきてヨカッター!と3階から観続けたよね。髭。気になってずっと髭。髭。そして隣の友達にも防振渡してまで見せたよね。髭。髭。


私はまっさんの髭トークが大好物だ。それは『関バリ』(Aぇ末澤・正門・小島のラジオ)を聴いたあるとき、「オレンジは髭が消える」と熱弁していたのを聞いてからずっと好きだ。

魔法のオレンジ、オレンジは俺をアイドルにしてくれる。

オレンジ。


私の脳裏に強烈に刻まれた「まっさんの髭を消すオレンジ」、その話をまさか松竹座で直に聞くことができるなんて胸熱!あれは一種の感動だった。


「マスクでお化粧が取れるのよ〜みんなはどんなケアしてんの」とヲタクに語りかけるまっさん。

「喋られへんのに聞いてごめんな笑」と一人で軽妙に喋り続けるまっさん。

「おれがメイクせんと出てきたらもう誰かわからんよ。知らんで?踊ってるけど正門くん…かな?ってなるで」「MCでしゃべり出してやっと『正門くんや!』ってなるでッハッハッハッ」「オレンジのコンシーラーは髭を消してくれるのよ、すごいよ」「正門の小さい良規が」「いや髭!髭のことな?」(下ネタになってまうと焦る正門)(誰も何も言うてへんのに)「スマホで0円脱毛の広告出てくんのよ何もしてないのに」「アイランドで動画出そかな。正門がアイドルになるまで」

もう止まらない軽妙な髭トークはまっさんというよりおっさんでしかない。

ようしゃべるおっさん。


しまいには髭漫談で盛り上がりすぎてスタッフさんに巻きの指示を出される正門。「あ、巻けって言われてますね。すんません…もうちょっといい?」なぜか裏のスタッフさんにもうちょっと、とおねだりして押し切る正門。巻かへんのかい。


10分くらい髭の話してたんじゃないか。髭を見ながら髭の話。私にも髭生えてくるんちゃうかと思った(思ってない)。もはや世界の中心は正門良規の髭であった。


この日誕生日だった正門担の友人ことくまは1階席に入っていて別だったのだけど(私は3階席下手側・隣には長年のお友達クレイジーな戸塚担)、くまはまっさんのフリートークが大好きでフリートーク出の正門担みたいなところがあるから、誕生日がこの回でうれしいだろうなぁと私ちょっとニコニコした。

くまはどんな顔で髭漫談聞いてたんだろう。大体想像のつくモニョ。



髭漫談もよかったけど、ギターの弾き語り前、福井こーちゃんとアンビ(AmBitious)の陸が出てきた水分補給のMC。こここそ私の楽しみにしていたところで、想像以上にとてつもなくよかった。

唐突に陸に催眠術をかけられてティラノサウルスにな(るしかなか)ったまっさん、それを延々こーちゃんにいじられるまっさん。

「正門くん何してたんすか?」「催眠術にかかって…」「えっ催眠術かかってたんですか!?」「かかってないよ!」「えっかかってないのにウワァ〜(まっさんの恐竜の真似)ってやってたんですか笑」「…だって催眠術コントのやり方なんて知らんもん」「コント!?催眠術コント!?」って延々詰められたまっさんが、結局「かかったかかったかかったよ!!!!!」って早口で捲し立てながらぐるぐる舞台上回ってストローから水チューチュー飲んでたんホンマ忘れられん。いつか私の走馬灯でもくるくる回っといてほしい。ただでさえ回ってそうなのに、走馬灯。

まっさんの地団駄、ハイキック、大の字ゴロンのオンパレード大盤振る舞い。こーちゃんナニコレ天才か?これ木◯大サーカスなら猛獣使いのターンやな。見たことないけど。


90分予定のソロコンが120分近くあったのは髭漫談と催眠術のせい。褒めてる。隣の戸塚担も大笑いしてくれた実質タダの髭漫談と催眠術、いい回引きました。





ここまで漫談の話しかしてない関西人ですが、真面目なことも書いておきますね。いや、髭の話だってマジでガチなんすけど。


私のAぇ関係の友達(といっても元々友達でAぇにも派生したのが100%)(純度の高さ)は、圧倒的に正門担が多い。

なんせ1ヶ月超、全43公演のロングラン。仲良したちの多くが何度か松竹座に足を運んでいて、みんな行くたびに感想を落としていく。なので随時感想を見聞きしていた。仲良しのくまに至っては人格乗っ取られたんかぐらい、まっさんの話しかしてこない。人格乗っ取られたか、LINE乗っ取られてませんか。

 
ずっと聞いてるうちに、私もうソロコン入ったんじゃね?くらいの感覚になっていた。見てないけど見える!みたいな。
 
 
けど、けどね。実際に見たソロコンで、私は自分の想像を超えたものをキャッチしたと思う。
 
パフォーマンスがどうとか衣装がどうとか構成がどうこうというより、1人で43公演ステージに立ち続ける、その精神性に心が動いた。
 
バックについてる子たちを率いて、毎日つくり上げられる90分の公演。1000人のお客さんを喜ばせ続ける1ヶ月。アンビやボイビ、福井のこーちゃんたちがついてくれているとはいえ、グループを離れて1人先頭に立ってショーを続けていくことは並大抵ではない。まっさんが背負うものの大きさに圧倒された。
 
そもそもアイドルって並大抵の精神でできるものではないと、それはヲタクを続けてきて感じていることだけれど、私が想像するよりも遥かに大きい「何か」を背負ってそこに立っているんだなぁ。とてつもなく脆い世界で、ぶっとい、厚みのある精神性。

このソロコンを越えた先、まっさんは関ジュを背負って、支えて進んでいくんだろうと思った。

そのお披露目でもあり、武者修行でもあり。
 
 
Aぇが先頭に立つ「新生」関ジュになって、あけおめのころ「正門が引っ張る関ジュ」ってよく言われていたけれど、私は末澤パイセンがセンターに立つその華やかさに、いやいやおすえもなかなかすごいわよ!?と思っていた。

それは今でも思っているけど、まっさんもザワも、役割が違うのをハッキリ感じた。ザワは先頭で引っ張る人、まっさんは土台になる人。担うものが違う、そんな感じがした。
 
 
まっさんはビジュアルから内面まで王道のキラキラ系アイドルとはちょっと違う(と私は思っている)けど、多くの人を魅了するオーラは王道を凌駕するもので、じゃないと「帝王」なんて枕詞つけられて耐えきれない。

王道じゃないが正解、王道じゃないがかっこいい、王道じゃないが恋、王道がなんぼのもんじゃい!そんな方程式を成立させられる、青く光る人。


(王道は髭の話しないよ)


誰が青髭やねnッハッハッハッと心の正門が言うとりますが(言うてません)、まっさんホンマにかっこよかった。痺れた。人当たりが柔らかくて優しくて、でもドライに世界を捌いていく人柄もいい。懐が深いようで、ただの懐が深いとはちょっと違う気もする、そんな掴めなさもきっと良い。
 
 
 



セトリで好きだったのは宙船→言葉より大切なもの→Break Throughという、本編後半のギターかき鳴らして歌うセクション。ギターが大好きな正門くんの良さが出ていて最高。宙船はソロ、言葉よりでバックの子たちも出てきて、ブレスルで大団円!

宙船が特別良かった。最高に良かった!曲と声質が合ってるんだろう。バリ渋。まっさんまた歌ってくんねぇ?言葉より〜は嵐担のころに何十回もコンサートで聴いた曲で、良い曲なのはもちろんやけど、それをこうやってJr.の子たちが歌い継いでくれるって嵐兄さんたちよかったな!という気持ち。今でも若い子たちがやってくれるから曲も輝き続けると思うので。

そこからのブレスル。ここで初めてAぇのオリ曲が出てきて、イントロ聴いた瞬間の私の高揚感がえぐえぐだった。オリ曲ってやっぱすごい!愛おしいね!!

セトリで文字だけ見たときはソロのブレスルってどんななのか想像もつかんかったけど、バックの子たちがいっしょにニッコニコで歌って踊って盛り上げてくれて、正門ソロコンチーム…涙…は流してないけど、でもすごくすごくうれしかった。


正門ソロコンチーム、おっきい子からちっちゃい子までみんな和気藹々としてて、良い空気だったな。


バックの子たちは誰しもが必要な人たちやったけど、パフォーマンスの中堅を担っていたアンビについては特筆すべきところ。

ユニット組んでそろそろ半年くらいになるのだろうか。踏んだだけの場数で経験値を得て、ユニットらしくもなってきた彼らは見事にこのソロコンに光を当てて、彩りを与えていた。アンビがまっさんに華を添えていたところが確かにあった。微笑ましくてお姉さんニコニコしちゃったよね???

パフォーマンスにも磨きがかかってきたなぁ。先輩にアドバイスもらいながらどんどん伸びていく人たち。早くGrandeurやれ?

(アンビの楽と一太が Grandeur踊ってる島動画すんごいので、もしもここまで読んでるすの担の人いたら見てください)


福井のこーちゃんは要所で大切な場所にいた人。まっさんの隣にいていっしょに歌ったり、後ろで支えるようなポジションで踊ったり、まっさんからの信頼の厚さも窺えて、同期としての関係性がそこにあるように思えた。

ソロコンでのこーちゃんの存在の大きさよ…頭が良くて大人な人だったな…さすが関ジュ初の大学院生…(今知ったけど水のくだりは初日の評判が良くて続いたものだったんか)(それ、すごくない!?)大晴くんのことも、これからもお願いします福福……


ソロコンのラスト、アンコールで歌われたのはFirebird。まっさんがソロで歌うFirebirdはすっごくワイルドでスパイシーで、Firebird〜山賊焼きver.〜と名付けた。勝手に。

おいしそ。





最後に得意技の投げチューも見させていただきまして(野球部らしいフォームで横からぶん投げてた)、人生初のソロコンを拝見しました。長いことヲタクしてて、初のソロコンが他担。でも、楽しかった。


日々楽しそうにしつつ、私からはわからん世界で悶えつつ、心配に心配を重ねて地球の地盤が30センチくらいは沈んだのじゃないかと私に思わせた正門のオンナたちのことが微笑ましかったり、あまりの狂いっぷりに恐怖を感じたり(ストップ温暖化!)、そして素直に羨ましかった。

あの事務所のアイドルの中のどれだけの人が「ソロコン」というイベントを通れるのかはわからないけど、選ばれた人しかできないもので、もちろんやるにはそれだけの器量がいるけれど、そんななんやかんやをとにかく置いておいて、自担がど真ん中でつくるステージを観られる人たちのことがシンプルに羨ましかった。


それくらい、まっさんも正門のオンナたちもキラキラしていた2022年の春の始めは青色。



気付けば外はあったかいし、私は自担が恋しいです。