きのこ狩りの残党

私が見ているアイドルの世界

昨日咲いた桜の名前


私の人生にヲタクとしての道をくれた人、結婚おめでとう!


仕事で「桜」に関する読み物を読んでいた時に知った。そのタイミング、絶妙じゃね?

そうかそうか、翔さん結婚かぁ。うれしいね。うれしい、そう、うれしいの。びっくりの次は「うれしい」だった。私、翔さんの結婚喜ぶんだなぁ。





翔さんとの一方的な出会いは、私が12歳のとき。翔さんは豆みたいなJr.だったし、私はまだランドセルを背負っていた。嵐になってデビューする姿も見ていた。私の「青春」と呼ばれる時間の傍らにはいつもいる人だった気がする。ずーっとヲタクなのでね。


嵐至上主義、嵐しか勝たん!みたいなテンプレヲタクをしたこともあるし、お茶の間的なゆるーい時代もあった。今はもっと好きなものに出会って、同じ事務所の中の全く違う世界を知って楽しくやっている。アイドルはそれぞれすごい、「しか勝たん」なんて傲慢だ。狭い世界で生きるのはもったいない。


嵐というものに関しては、いつからか、誰か特定の個人が生み出したのではない、ムーブメントとしての至上主義を窮屈に感じるようになった。

それで彼らの休止より少し前、フライングで完全に彼らのヲタクではなくなった。今思い返すと、少しずつ小さくなったろうそくの火がフッと消えるみたいだったかな。熱は徐々に下火になっていたし、大好きなものが別のところに確かにあったし、すごく自然な流れで。

友人には「梅子は嵐のファンとして全部のことをやり切ったんじゃないか」と言われて大納得した。デビューのタイミングに立ち合った。売れてない時代のもどかしさも、でもその時から変わらぬエンターテイメント性も、売れていく加速度も国を背負う姿も。

それでも3年くらい前までは「翔さんが結婚したら泣いちゃうかもな」くらいには思っていたし、ちょっと嫌だった。


そんな私が、翔さんの結婚を祝福している!ヲタク心の諸行無常、盛者必衰。


私の中の休憩期間も含めて20年超の一方的なお付き合いで湧いてくるのは、勝手すぎる情とか勝手でしかない身内感。なんならずっと会ってない友達より身近な人レベル。しんどい時に肩を組み合って前に進んだ仲間とかだったかな?いや他人他人。他人どころか芸能人と一般人。



昨日、翔さんの結婚を知ってめちゃくちゃびっくりしたけど、その次の感情が「おめでとう」だった自分にも驚いた。なんかうれしかった。うまく言えないけど、うれしいなあと思ったの。


それは私が彼に対して「アイドル」という感情を持っていないことの裏返しでもある。あいにく私は、自担が結婚して祝福できるような心の広さを持ち合わせてはいない。できた人間では全くない。

なので、本当に自分の気持ちが完結していることを自覚したし、お祝いの気持ちを持てたこともなんとなくうれしかった。


私は翔さんの結婚観とか知らないけれど、翔さんという人は、一般的な「普通」の「普遍的」な幸せを望む人のような気がする。子どものころからアイドルだから、普通と呼ばれる生活をどのくらいできたのかはわからないけれど、両親がいて弟妹がいて、一般的な家庭の中にある幸せを充分に浴びてすくすく育ったのじゃないかなぁ。パッパもマッマも一般的ではないけども、でも家庭のかたちとしてね。

叶うなら自分が包まれてきたものを手に入れたいというか、許されるなら人生のステップにその幸せを求めたいのではないかな。

でもそれは「許されるなら」なイメージ。きっと、無理を押してまで今!みたいな人じゃないと私からは見えている。


少し前なら、アイドルの結婚はハードルが高かったと思う。テレビに出るような人はみんな、簡単に結婚できるような世界じゃなかった。崇高な偶像崇拝の中に生きる浮世離れした人たち、みたいな。

けど今は俳優さんも女優さんも芸人さんもアイドルもガンガン結婚するし、それが「普通」になっている。芸能人も普通の人間、という空気。実際その通りやし。

結婚なんて富士山より高いハードルなんちゃうか?と思われた某J事務所の中でも最近はちょこちょこ起こるイベントになってきた。事務所時代に追いついてきてるし、今日も某は仕事してへんな。


そんな環境にも恵まれたのだろうし、翔さんの置かれている状況もまた、その流れを自然に取り入れることができたのかな。そんなふうに感じています。


ただやっぱりアイドルの結婚は難しいとも感じている。いくら歳を重ねてもアイドルはアイドルだから。

もちろん、ファンの自分が自担と恋愛できるなどとは思っていない。そうではなくて、ちゃんと現実が見えているとしても、それでも彼らにトキメキ的なそういうものをもらって生きているので、そこに彼女とか奥さんの影がちらつくのはつらい。

私は無理。

無理やねん。笑


アイドルの結婚はこの時代に合った生き方、1人の人として幸せになってほしいと思うのも本当。でもアイドルのファンとしては、複雑な気持ちを抱えなければならない。そんな人が昨日もたくさん生まれただろうことを私もわかっています。

お祝いできる価値観の人も、お祝いするのがつらい人も、全部全部間違ってない。本当の気持ち。だって私の中でも、アイドルの幸せを願う一方で、この矛盾が消えることはないよ。


つらい人は、それだけそのアイドルのこと大事に思っていたのだと思うし、とっても好きながらお祝いできる人は人間ができすぎているので、今すぐ悟りとか開いた方がいい。





翔くん、結婚おめでとう!私の人生で初めてのアイドル、初めての自担。

まさか翔くんの結婚をお祝いできる日がくるとは12歳の私は思ってもみなかったし、22歳の私は共演する女優みんな敵!と思ってたし、32歳の私だって、そんな日がきたらつらくて泣いちゃうと思っていた。

実年齢の私は、櫻井翔さんが一人の人としての幸せを手に入れられる門出をとてもうれしく思っています。どうか幸せになってね。そのかわいいお顔の遺伝子は後世に残せ!

私は私で何も変わらず大好きなアイドルがいて、この何も変わらないのも心配ではあるのだけど、翔さんも自分らしく、何も変わらずお仕事も頑張ってください髪型もう少し変えてくれたらいいなと思うけど私には関係ないですね。


お互い歳を重ねましたが、またいつか、どこかのステージとどこかの客席で、お会いできる日がきましたらうれしいです。